ひとり親世帯を支援 小林に「こども宅食」団体

ひとり親世帯に配る食材を準備する市民団体「pocket」の橋満里美代表

 小林市にひとり親世帯の支援を目的にした市民団体「pocket(ぽけっと)(橋満里美代表)」が発足し、希望者の自宅に食料品や生活雑貨を届ける「こばやしこども宅食」に取り組んでいる。スタッフが各家庭の訪問時に、子育てや経済的な悩みを把握。行政など関係機関につなぐなどして、課題解決に向けて支援する。
 橋満代表自身もひとり親家庭で、2人の子どもを育ててきた。ただ教育費や生活費の不安を抱えていても気軽に相談することができなかったという自身の経験から、今回の取り組みに着手した。
 1月から活動を本格化し、橋満代表が市内外の企業や農家を回って食料品や文房具、化粧品などの提供を受け、毎月第4火曜日に配送。橋満代表を含めて3人がボランティアで活動しており、現在は11世帯の支援に当たっている。
 支援を受けている世帯のうち、パートを掛け持ちして小学生の子どもを育てている同市の40代女性は「コロナの影響で収入が不安定なので支援はありがたい。子育ての悩みなども聞いてもらえるので、心の支えにもなっている」と語る。
 橋満代表は「訪問を重ねるごとに信頼関係が深まり、さまざまな課題を聞くことができる。問題があったときには行政など関係機関につないで解決を目指したい」と話している。支援の相談や寄付の申し込みは事務局(電話)080(6433)8108。

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