がん患者とコロナワクチン 副反応は? ワクチン打っている人はどれだけ? 化学療法・放射線治療中 68%が治療にあわせて接種時期を調整していたことも判明 両側乳がんになりました109

女性がん患者さんのSNSコミュニティ「PeerRingピアリング」https://peer-ring.com さんから新型コロナウイルス感染症についてのアンケート結果が届きました。
今回はコロナワクチン編。

8月8日からの1週間で実施。女性がんの患者さん、1,182人からの回答では、ワクチン1回接種済み75%、2回接種完了49% でワクチン接種済みと接種予定者は合わせて94%にのぼり、がん治療中の女性がワクチン接種に積極的にのぞんでいるという結果に。
https://news.peer-ring.com/5884/

私が気になったところを挙げてみます。

Q:新型コロナウイルスの接種状況を教えてください

主治医と話した人ほどワクチン接種に結びついている

新型コロナウイルスワクチン接種について、主治医と話をした人は 61%(726人)。
主治医とワクチンについてのコミュニケーションがある人ほど、接種がすすんでいるという結果に。
(ワクチンについて主治医との対話状況とワクチン接種状況のクロス分析)

主治医とワクチン接種について話すことで疑問や不安が軽減され、接種に前向きに臨んでいる傾向があると思われます。

治療に合わせて接種タイミングを調整した人は68%

アンケートの回答者のうち、化学療法中または放射線治療中の方にコロナウイルスワクチン接種のタイミングを、治療に合わせて調整したかを尋ねたところ、68%(75人)の方が調整したと答えています。

寄せられた声の中では

『放射線治療中は、副反応を想定し、土日を休みに充てるため、金曜日に接種した。』

『抗がん剤投与後1週間または2週間経過後や、次回投与の3日から5日前にした』

など調整状況は異なりますが、腫瘍内科医や担当看護師のアドバイスを受けて接種時期を調整している人が多かったとのこと。

多かった副反応は”発熱”

ワクチン2回目に接種後、37.5度以上の発熱があった人は61%(355人) 。一回目よりも2回目の方が副反応が多かったという結果でした。

接種一回目の副反応(計28項目)

接種2回目の副反応(計28項目)

接種部位の痛みと発熱がやはり多いようです。

その他、

・健側(乳がん発症のなかった側)に接種したものの、患側(接種と反対側)の腕などにリンパ浮腫の発症・悪化がみられ保存的治療に追われた。
・骨の痛みや吐き気を伴う頭痛で、骨転移や脳転移を疑い不安が増した。
・リンパが腫れている状態で、画像検査を受けることになってしまった。
など、副反応による影響が寄せられました。

がん患者に特有の内容もあり、慎重な観察と医師との密接な情報共有が必要と結んでいます。

<外科・乳腺専門医:鈴木瞳医師(一宮西病院)のコメント>

ワクチン接種後は自覚の有無に関わらず、診察時の画像検査でリンパ節腫大がみられることがあり、ワクチン接種による ものか、がんによるものか、慎重な見極めが必要な場合もあるので、受診の際には、コロナワクチン接種の有無と接種時期を医療者に伝えることも重要です。
またリンパ浮腫が発症・悪化する可能性を知って、接種部位についてあらかじめ主治医と相談しておいたり、接種後にリンパ浮腫に伴って蜂窩織炎の症状がみられた際には速やかに治療を受けましょう。リンパ浮腫治療中の人は、接種のタイミングを相談し、セルフケア・スキンケアを再確認しておきましょう。

私は両側でしたので、太ももに打ちました。すでにワクチン接種は2回完了しています。体験談はご参考まで。

https://sodane.hokkaido.jp/column/202107222000001201.html

https://sodane.hokkaido.jp/column/202108122100001266.html

【出典】

「第3回 新型コロナウィルス感染症(COVID-19)感染拡.によるがん患者さんへの影響緊急実態調査~コロナワクチン編~」

◇ 調査対象
◇ (1)対象者の罹患しているがん種:乳がん80% 卵巣がん8% 子宮体がん7% 子宮頸がん3%
◇ (2)年齢分布:30代8% 40代40% 50代44% 60代7%
◇ 実施期間: 2021年8月8日より1週間
◇ 実施方法: WEBアンケート
◇ 監修:外科・乳腺専門医 鈴木瞳医師(一宮西病院)
◇ 分析:松村聡子(一般社団法人ピアリング)
◇ 調査結果の詳細 https://news.peer-ring.com/5884/

ピアリング :https://site.peer-ring.com

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