コロナ禍 工夫し実施 PV中継 板倉中体育祭 生徒が入念に準備

 体育祭の時季を迎えている上越市内の各中学校は、新型コロナウイルス感染症対策を工夫し行っている。

 板倉区の板倉中(藤田賢一郎校長、生徒204人)は5日、同校グラウンドで体育祭を実施。今年は校舎下のピロティにスクリーンを2基設け、パブリックビューイング形式で競技を中継した。

ピロティに設けたスクリーンで競技の中継を見る生徒

 ピロティは吹き抜けの空間で、普段は駐輪場などに利用。縦割りで青、紅、緑の3軍に分けられた生徒は出番以外は待機し、スクリーンに映し出される他学年の競技の様子を見守り、声援や拍手を送った。

 8月30日、県独自の新型コロナ感染症「特別警報」が県内全域に発令された。これを受け同校は体育祭実施に向け、競技は午前のみ、学年種目は各学年1種目に減らすなど、プログラムを組み替えた。

応援リーダー以外は声を出さないというルールで行われた応援合戦

 その中で、今年が3学級として最後となる、3年生全員参加のクラス対抗リレーは必ず実施することを決め準備。体育祭実行委員長の堀川里梓(りあ)さん(3年)は「準備の時間を無駄にせず、本番でできない競技は予行演習で臨めた。全校の団結力が高まった」と語った。

 藤田校長は「安全に体育祭を行うためにはどうすればいいか考え、困難に立ち向かった。コロナに屈しないという自信につながったはず」と生徒の努力をたたえた。

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