浦添ボランティア連絡協議会が存続ピンチ コロナ禍直撃、賛助会員募る

 【浦添】浦添市内のボランティア団体のまとめ役を務める市ボランティア連絡協議会(通称・ボラ連)が存続の危機に直面している。新型コロナウイルスの影響により、運営資金を造成するフリーマーケットなどが中止になったことに加え、資金援助を行う賛助会員の数が伸び悩み、資金繰りが悪化したためだ。本年度の収支は1987年の結成以来、初の赤字となる見込みだ。協議会は市民サービス維持に向け賛助会員への応募を呼び掛けている。

 ボラ連は浦添市仲間の市福祉プラザ内に事務所があり、現在、市内81のNPO法人やボランティア団体が加入する。組織間の連絡を調整するほか、協議会独自の取り組みとして、生活困窮世帯に食料を支援する「フードドライブ」運動を県内でいち早く始めてきた。

 賛助会員は個人と団体に分かれ、個人は1口千円、団体は1口5千円となっている。2020年度は87人(8万7千円)と44団体(30万5千円)が支援金をボラ連に贈った。

 しかし、本年度はコロナによりイベントが軒並み中止に追い込まれた。賛助会員の常連団体などがコロナで会議が開けないことで、会員への応募も少ないという。1日現在、団体が33(18万5千円)、個人が14人(1万4千円)しか集まっていない。

 資金難からボラ連は基金を取り崩しながら運営しているが、8月には底をつき、10月以降は人件費も捻出できない状態になるという。

 ボラ連の鈴木伸章会長は「コロナ禍の中、命をつなぐ活動をしているのがボランティア団体だ。必要な時に必要な人に支援をするためにも皆さんの少しばかりの協力をお願いしたい」と話した。賛助会員などに関する問い合わせは(電話)098(874)4932。

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