岸防衛相が英空母を視察「欧州の関与が重要」 尖閣周辺での中国の動き念頭に

 【東京】岸信夫防衛相は6日、米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)で、初めて日本に寄港した英海軍最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を視察した。視察後の会見で岸氏は、石垣市の尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返す中国の動きを念頭に「東シナ海や南シナ海で起こっている、国際法によらない海洋秩序の変更は、地域だけの問題ではない」との認識を示した。

 さらに、岸氏は「ヨーロッパの国々が関心を持ち、この地域(東シナ海や南シナ海)でプレゼンスを発揮していただくこと自体が、地域の平和と安定に寄与する」と強調し、海洋秩序の変更問題に対して欧州諸国の関与が重要との考えを示した。日本周辺で活動を活発化するロシアや中国に警戒感を示しつつ「他国との共同訓練を通じて、自衛隊の戦術技量の向上にも役立てたい」と語った。

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