近代五種連合 東京五輪馬虐待問題で選手は〝無罪〟コーチは有罪 

東京五輪で馬を制御できずに号泣するアニカ・シェロイ(ロイター)

国際近代五種連合(UIPM)は6日、東京五輪で発生した馬虐待問題について、懲戒委員会の結果をホームページ上で公表した。

馬を叩き、選手にも馬を叩くよう指示したドイツのキム・ライスナーコーチの規則違反を認め、8月7日に理事会が決めた同コーチの大会参加資格はく奪を支持した。選手のアニカ・シュロイについては「鞭と拍車の過度の使用について無罪で、何の措置も取られない」と説明した。

レイズナーコーチは公式のけん責を受けており、今後同じことを繰り返した場合はコーチ資格がはく奪されることを通告。競技会に参加する前に、できるだけ早く適切な動物の人道的扱いを含めたコーチ教育セミナーに参加することを命じた。

UIPMは「動物と選手の人道的な扱いに尽力しており、残虐、虐待行為を非難している。いかなる形態の動物に対する非人道的な扱いも容認されず、選手やコーチに対する残虐行為、いじめ、嫌がらせも許されません」などと声明を述べている。
この問題は、障害の飛越を拒否したセントボーイに対する両者の行為に非難が殺到。国際動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」が国際オリンピック委員会(IOC)に対し、今後の大会から馬術競技を廃止するよう求める事態にまで発展していた。

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