大原美術館が手掛けた新しい美術館「展示施設完成の目途立たず」 コロナで資金繰り厳しく 岡山

大原美術館が、倉敷美観地区にある銀行の出張所だった建物を改築して新たに美術館を作りました。しかし新型コロナの影響で、展示施設は完成の目途が立っていないということです。

新たに美術館となったのは1922年に建てられた旧・中国銀行倉敷本町出張所です。

倉敷本町出張所は2016年に閉店し、大原美術館が2020年8月から1年間掛けて増改築しました。

7日は建物の完成に合わせて竣工式が行われ、大原美術館の大原謙一郎名誉館長ら約20人が参加しました。

今後、美術館は「新児島館」と名付けられる見通しで、高梁市出身の洋画家・児島虎次郎の絵画やエジプトの古美術品などが展示される予定です。しかし、新型コロナウイルスの影響で資金繰りが厳しく、展示ケースや空調設備などの整備が間に合わず、展示会場の完成は未定だということです。

(大原美術館/森川政典 副館長)
「展示ケース、収蔵庫などを含めて約3億資金が不足している。そういった調達を含めてどういった魅力作りができるかというところを検討するのがこれからの取り組み」

新しい美術館は10月1日から無料で開館し、第2期の工事が始まるまでの間、現代アーティストの作品展やグッズの販売を行うということです。

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