横浜・神奈川区の京急線衝突事故 快特電車運転士を書類送検 ブレーキ操作遅れた疑い

大型トラックと衝突し、脱線した京浜急行電鉄の車両=2019年9月5日、横浜市神奈川区

 横浜市神奈川区の京急線の踏切で2019年9月、快特電車(8両編成、乗客約500人)と大型トラックが衝突してトラックの運転手が死亡、乗客ら31人が負傷した事故で、神奈川署特別捜査本部は7日、衝突を回避するための適切なブレーキ操作を怠ったとして、電車の男性運転士(30)=横浜市金沢区=を業務上過失致死傷と業務上過失往来危険の疑いで書類送検した。特捜本部は認否を明らかにしていない。

 踏切内で立ち往生したトラックの男性運転手=当時(67)、千葉県成田市=も、自動車運転処罰法違反(過失傷害)と過失往来危険の疑いで容疑者死亡のまま書類送検した。運行管理者を置かなかったとして勤務先の運送会社(同県香取市)と社長についても、貨物自動車運送事業法違反容疑で書類送検した。

 事故は同年9月5日午前11時45分ごろ、神奈川新町駅近くの踏切で発生。衝突で電車は1~3両目が脱線し、トラックは炎上、大破した。

 運転士の書類送検容疑は、踏切内の異常を知らせる特殊信号発光機(特発)を視認後、速やかにブレーキをかけずにトラックと衝突し、運転手を死亡させ、乗客乗員に重軽傷を負わせた、としている。

 トラックの運転手は、踏切内で立ち往生して電車との衝突を招き、電車の乗客乗員を負傷させた、としている。

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