えちごトキめき鉄道(上越市東町、鳥塚亮社長)が7月4日から運行している「観光急行」で、車内に設置したさい銭箱が乗客の関心を集めている。
観光急行は、製造から50年以上を経た国鉄急行形電車の455系と413系を活用した3両編成の電車。JR西日本金沢地区で3月に運用を終え、廃車となる予定だったものを購入・改装して原則土・日・祝日に運行している。
そうした経緯を踏まえ、車内にさい銭箱を設けて「四五五神社」を作り、「長生きで幸運な車両」を祭ると、昔ながらの車両が今に残っていることを喜ぶ乗客から続々と浄財が寄せられた。9月4日までに累計約47万5000円、1日当たりの最高額で約5万7000円に上り、鳥塚社長は「これほどの数字が出ているということが、皆さんの思いを示している」と話す。
4日に乗車し、さい銭を投じた男性(18)は「(車両が)こうして保存されているのがすごいし、うれしい」と声を弾ませていた。