サトウ食品株式会社(新潟市東区)が2022年4月期第1四半期決算(連結)を発表、売上高は堅調に推移

サトウ食品株式会社(新潟市東区)は8日、2022年4月期第1四半期決算(連結)を発表した。売上高は59億8,400万円(対前年同四半期比−)、営業利益は7,700万円(同△74.9%)、経常利益1億4,400万円(同63.0%)、親会社に帰属する純利益1億100万円(同△60.4%)となった。

売上高は、新型ウイルスの感染拡大を背景とした内食需要の高まりもあり、包装米飯及び包装餅製品ともに主力製品を中心に堅調に推移。営業利益については、販売増に伴い物流費が増加したこと、包装米飯および包装餅双方のさらなる通年需要の喚起を目的に前期までと比べて広告宣伝計画を修正したことを受け減益となった。

なお「収益認識に関する会計基準」などをこの第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、2022年4月期第1四半期にかかる各数値については、この会計基準などを適用した後の数値となっており、売上高の対前年同四半期増減率は記載していない。

製品分類別の販売動向は以下の通り。

包装米飯製品

食品の備蓄需要の高まりなどを背景に、包装米飯製品の「家庭のご飯に代わる」常備食化への対応を目的とした新商品「サトウのごはん 売れ筋トップ3銘柄(新潟県産コシヒカリ・秋田県産あきたこまち・銀シャリ)8食パック」の発売(9月1日)に向けて、商品開発を進めてきた。

また、通年需要の喚起を目的に、今年5月から同社独自の釜炊き製法をアピールするテレビCM『サトウのごはん「ふっくら釜炊き編」』を全国放映。さらに、「サトウのごはん8食パック」の発売に合わせた新テレビCM『サトウのごはん「多幸(炊こう)感」』(8月より全国放映)の制作を実施するなど、販売促進活動に努めた。

これらの取り組みに加え、「包装米飯が日本古来の炊飯方法を忠実に再現した独自の製造技術(厚釜ガス直火炊き)により電子レンジによる2分間の加熱で家庭と同様のふっくら炊き立てのごはんを再現できる」といった特長もあり、売上高は堅調に推移した。この結果、包装米飯製品の売上高は49億8,800万円となった。

包装餅製品

「元気な毎日の習慣 乳酸菌で健康管理をサポート!お餅でエネルギーを効率よく摂取」をキャッチフレーズに開発した新商品「サトウの切り餅/まる餅 乳酸菌プラス」の発売(9月1日)に向けて、商品開発を進めてきた。

次に、女優の芦田愛菜さんが、同社グループのみが個包装に使用している酸素を吸収する「ながモチフィルム」の特徴(鮮度保持剤なしでつきたての美味しさを24か月保持)を紹介するテレビCMや、切り餅「いっぽん」のスティック形状を活かした様々な食べ方を消費者に提案するテレビCMを継続的に放映することで、ブランド認知の深化に努めてきた。

さらに、餅商品の喫食機会向上と新たな消費者層の獲得を目的として、人気動画クリエイターとタイアップした動画制作を行った。

年末商材である鏡餅については、ダウンサイジング化が進んでいることから、「どこでも簡単に飾れる手頃なサイズの鏡餅!」をコンセプトとして商品開発を進めるとともに、その気軽さから市場に広く受け入れられている小飾りシリーズのアイテム充実や、パッケージリニューアルを図るなど、年末の販売増加に向けての取り組みを実施してきた。

一方、流通において、鏡餅を店舗で陳列する際の開封作業の軽減を目的として開発した、「らくらくパッケージ(SRP対応段ボール)」(段ボールを開封するとそのまま商品の陳列ができる)の名称を「簡単!楽ちん段ボール」とし、店頭での作業者も直感で分かりやすいものに変更することで、取扱店の更なる拡大に努めた。

これらの取り組みや内食需要の高まりで、売上高は堅調に推移した。この結果、包装餅製品の売上高は9億9,200万円となった。

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