「ぼくらのShuShuShu」始動 障害者アートと蔵元がコラボ 作品ラベル付きのお酒販売

 障害があるアーティストの作品をラベルにあしらったお酒を販売するプロジェクト「ぼくらのShuShuShu」がこのほど立ち上がった。7日には上越市西城町3の高田酒類会館で、参加する作家や団体、蔵元が面識会を開き、取り組みへの意気込みを共有した。

 上越地域で活動する表現者やその家族による「ぼくらのアール・ブリュット」。平成30年に初めて作品展を開き、以来、既存の芸術スタイルにとらわれない作品を発表し続けている。

 今回のプロジェクトは、同グループと県酒造組合高田支部(竹田成典支部長)の縁により実現。両者や県内の福祉団体、販売に関わる小売店が協働し、「アート」と「食」とのコラボによる新たな価値の創造を目指している。作家12人のアート作品と上越妙高地域の8蔵元をマッチング。各蔵元が趣向を凝らし、計12種類の酒を製作する。

佐藤実行委員長(左)と八木副支部長。中央は佐藤実行委員長の作品

 面識会では、プロジェクトの実行委員長を務める作家の佐藤葉月さん(37)が「アートは(作家と)地域、他者との接点。今後もネットワークが拡大し、優しい街の風景ができていくのでは」、同組合高田支部の八木崇博副支部長(45、頚城酒造社長)は「蔵元は五感を駆使してお酒を造るため、広い意味では作品といえる。どんなすてきなコラボ作品が生まれるか楽しみ」と思いを語った。

面識会であいさつする佐藤実行委員長

 ラベル付きの酒は総数1000本、価格はそれぞれ2750円(税込み)を予定。1本購入に付きプロジェクトに参加する蔵元・小売店で使える1000円分のクーポン券が付く。また1本の売り上げごとに500円が作家に入る仕組み。

 10月28日から協力する小売店で販売を開始する他、11月19~23日に無印良品直江津で開く「ぼくらのアール・ブリュット展」でも販売する。

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