混沌とする本塁打王争い ペレス42号、ゲレーロJr.も41号を放つ

一時は大谷翔平(エンゼルス)の独走かと思われたア・リーグの本塁打王争いの行方が混沌としてきた。日本時間9月9日、サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)がオリオールズ戦で42号ソロを放って大谷に1本差に迫ると、ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)もヤンキース戦の最終回に41号ソロ。7月までに37本塁打を量産した大谷は8月に5本塁打、9月もここまで1本塁打と大きくペースを落としており、本塁打王のタイトル獲得に向けて正念場を迎えている。

前半戦の89試合で21本塁打を放ったペレスは、ホームラン・ダービーに出場してオールスター・ゲームでは大谷と先発バッテリーを組んだ。110試合でマスクを被りながらも疲れを見せることなく本塁打のペースを上げており、後半戦は49試合で前半戦と同数の21本塁打を量産。直近16試合で10本塁打という驚異的なペースで追い上げており、あっという間に大谷との差は1本となった。どんな球も積極的に振りにいくフリースインガーで四球が極端に少ないため打数が多く、現在の好調がシーズン終了まで持続するようであれば、大谷にとって最大のライバルとなるに違いない。

前半戦に打率.332、28本塁打、73打点、OPS1.089の好成績を残し、オールスター・ゲームではMVPを受賞したゲレーロJr.だが、8月は打率.267、6本塁打、13打点、OPS.786に終わるなど、ややペースを落としていた。しかし、9月に入って打率.448(29打数13安打)と再び調子を上げ、直近3試合で2本塁打。史上2組目となる「親子シーズン40本塁打」も達成し、大谷とペレスを僅差で追いかけている。リーグ3位の本塁打だけでなく、打率はリーグ1位、打点はリーグ4位と三冠王を狙える位置につけており、チームがワイルドカードを争っているため高いモチベーションをキープ。もし三冠王達成となれば、大谷が受賞確実と言われるMVP争いにおいても強力なライバルとなるだろう。

◆大谷、ペレス、ゲレーロJr.の月別本塁打数

大谷
4月 8本
5月 7本
6月 13本
7月 9本
8月 5本
9月 1本
合計 43本塁打(リーグ1位)

ペレス
4月 5本
5月 5本
6月 9本
7月 7本
8月 12本
9月 4本
合計 42本塁打(リーグ2位)

ゲレーロJr.
4月 7本
5月 9本
6月 10本
7月 7本
8月 6本
9月 2本
合計 41本塁打(リーグ3位)

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