長崎県佐世保市京坪町の佐世保郵便局で新型コロナウイルスのクラスター（感染者集団）が発生し、業務が滞っている影響で、市内の一部地域で郵便物の配達に遅れが生じている。市内の事業所からは、取引先から必要な書類が届かないなど業務に支障が出ているとして、早期の遅延解消を求める声が上がっている。
同郵便局では8日までに従業員約90人が検査を受け、計14人の感染が確認された。日本郵便九州支社（熊本市）によると、同郵便局では6日以降、一部の配達業務などが休止に追い込まれている。
6日から同支社の社員十数人が配達の応援に入り、市内の複数の郵便局も支援。ゆうパックや速達、書留などの配達を優先しているため、普通郵便は後回しになっている。現時点で、業務の全面再開のめどは立っていないという。
市内のある卸業者には、取引先から請求書や納品書などが毎日送られてくるが、7日は届かず、8、9の両日は速達のみ届いた。経理業務ができないため、取引先に個別にメールやファクスで送付してもらうようお願いしているという。担当者は「大事な書類が届いていないのではないかと不安になる。早く届くようにしてほしい」と訴える。
同支社は「お客さまにご心配とご不便をおかけして申し訳ない。できるだけ早く業務を全面再開させるとともに、これまで以上に感染対策を徹底していく」としている。
