故ダイアナ元妃の “事故” 悪用 ヘンリー王子&メーガン妃の再現ドラマ「吐き気がする」と大不評

ヘンリー王子(奥左)とメーガン妃(ロイター)

ヘンリー王子とメーガン妃の出会いから現在までをドラマ化した米テレビ映画「ハリー&メーガン」シリーズの最新作「宮殿からの脱出」が今週放送された。だが、故ダイアナ元妃やウィリアム王子の描き方に視聴者の不満が相次ぎ、英国を中心にSNSでは「最低中の最低」「悪趣味」などと炎上している。

映画はパパラッチの猛追によりダイアナ元妃を死に追いやったパリでの自動車事故をあたかも忠実に再現したかのような衝撃シーンで始まる。ところが大破した車中には元妃ではなく、ひん死状態のメーガン妃の姿が…。つまりヘンリー王子の悪夢だったというオチなのだ。

英紙デーリー・メール(電子版)によると、この冒頭シーンに「たとえドラマでもやっていいことと悪いことがある」「吐き気がする」など、ツイッターにはこの作品への猛批判が寄せられている。

さらに、同映画は母親が黒人であるメーガン妃への王室内での人種差別にいら立ちを隠せないヘンリー王子が、人種差別への問題意識に欠ける兄・ウィリアム王子に詰め寄り口論するという場面もあり、同紙はウィリアム王子をまるで〝悪役〟のように描いていると指摘。これにもSNSでは、「ウィリアム王子を一方的に差別主義的な人物に仕立てている」などと制作側に対する批判であふれている。

同シリーズは米ケーブル局ライフタイムが制作。1作目の「王室のロマンス」は2018年に、続く「ロイヤルになる」は19年にそれぞれ放送された。今回の「宮殿からの脱出」はヘンリー王子一家の王室離脱が中心に描かれた。

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