【MLB】大谷翔平、103年ぶり大記録なるか “先人”ルースも凌駕する二刀流成績の異次元ぶり

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

ベーブ・ルースは129試合のうち34試合で欠場していた

エンゼルスの大谷翔平投手は10日(日本時間11日)、敵地アストロズ戦に先発登板する。今季10勝目をマークすれば、1918年のベーブ・ルース以来、103年ぶり(ニグロ・リーグを含めれば、1922年のブレット・ローガン以来、99年ぶり)の「2桁勝利&2桁本塁打」を達成することになる。

では、103年前のルースはどれほどの成績を残していたのだろうか。

“元祖”二刀流として知られるルースはプロ入りした1914年から1917年までは投手中心の起用、1918年から打者出場が増えていき、1920年からはほとんどが打者としての出場になった。その転換期だった1918年に、史上唯一の「2桁勝利&2桁本塁打」を達成した。

129試合で実施された1918年、ルースは95試合に出場。打者として、317打数95安打の打率.300、11本塁打61打点6盗塁をマークし、本塁打王を獲得している。また、投手としては20試合に登板(19先発)し、166.1イニングを投げて13勝7敗、防御率2.22、125被安打40奪三振を記録した。

では、大谷はどうか。今季ここまでエンゼルスは140試合を消化し、そのうち投打合わせて136試合に出場している。投打同時が17試合、投手のみが3試合、そして打者として116試合という内訳となる。

大谷は140試合のうち欠場したのは4試合だけ

打者として467打数120安打の打率.257、43本塁打93打点をマーク。ここまでメジャートップの本塁打数を記録し、日本人初の本塁打王に近づいている。その一方で投手としても20試合に登板(20先発)し、112イニングを投げて9勝1敗、防御率2.97、79被安打135奪三振としている。

1918年のルースは129試合のうち34試合で欠場している一方で、打者として出場した試合は一塁手や左翼手など守備にも就いていた。大谷は打者では指名打者での出場であるものの、140試合のうち欠場は4試合しかない。代打起用となった試合はあれど、当時のルースを遥かに上回るペースで試合に出場し、二刀流を続けていたということになる。

打撃成績を見ても、ルースの317打数95安打11本塁打に比べ、大谷は467打数120安打43本塁打と凄まじい成績。ルースは打者出場が増えた1919年に29本塁打、そしてほぼ打者専念(投手としては1試合登板だけ)となった1920年に54本塁打を放っており、投打二刀流で残す今季の大谷の異次元さが分かる。

103年ぶりとなれば、時代が違い、野球の中身も違うため、一概には2人を比較はできない。それでも、かのベーブ・ルースの成績を改めて振り返ってみても、今季の大谷翔平の凄さが伝わってくるだろう。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2