【MLB】元DeNAパットンの変わらぬ“横浜愛”と現在地 「日本は素晴らしかったよ」

元DeNAで現在はレンジャーズに所属するスペンサー・パットン【写真:小谷真弥】

レンジャーズでマイナー契約から6月メジャー復帰、セットアッパーに定着した

アイ・ラブ・ヨコハマ! 元DeNAでレンジャーズのスペンサー・パットン投手がFull-Count編集部の取材に応じ、変わらぬ“ヨコハマ愛”を語った。さらには同僚の有原航平投手、エンゼルスの大谷翔平投手への思いも打ち明けた。

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「将軍」のニックネームで親しまれたパットンの“ベイスターズ愛”は不変だった。2017年からのDeNAでの在籍4年間を笑顔で振り返った。

「アメリカの野球とは違うから日本のプレースタイルを学んだよ。打者はボールへのコンタクトがうまい。(日常生活からも)文化や歴史をたくさんを学んだね。素晴らしかったよ。食べ物も楽しめたし。僕は寿司が大好きでね。あとはすき焼きに焼き肉も好きな食べ物さ」

今も元チームメートと交流。古巣のチェックは欠かさないという。「今でもオースティンと話をしている。ピープルズ、ソトともね。ときどき彼らと話をして、お互いの近況を話しているんだ」。チームは今季から三浦大輔監督が率いている。三浦監督が1軍投手コーチだった2019年に主に接してきた。「ダイスケ・ミウラはナイスガイだ。非常に長い間プレーしていたね。彼なら数年のうちに良い監督になるよ。(監督として)試合をこなしていくうちに、良い監督になっていくと思うよ」。ハマの名将になると予想した。

現在は有原とチームメート「僕にとっていいこと」

昨季リーグ最多57試合登板し、球団史上2人目の通算100ホールドをマーク。しかし、シーズン終了後に退団し、今年2月にレンジャーズとマイナー契約。6月上旬に5年ぶりにメジャー復帰した。チームは地区最下位に沈むが、33登板、1勝1敗2セーブ、8ホールド、防御率3.62。セットアッパーとして躍動している。「メジャーに復帰できたこと、アメリカに戻ってこられて良かった。ここは世界でベストなリーグ。ここでプレーすることが僕にとっての最終的な目標だった。戻ってこれたのは、とても意味があることなんだ」と力を込める。

チームメートになった有原とはロッカールームでは積極的に交流。ここにも日本への“愛”が滲む。「コウヘイと一緒に居られて嬉しいよ。彼といれば日本語を練習できるからね。彼が周りにいてくれるのは僕にとっていいことなんだ。(会話の内容は)ざっくばらんにね。『ここでの生活はどう?』とか。食べ物とかNPBのついても話をするし」。

同じ地区のエンゼルスに所属する大谷とは敵地で行われた9月4、6日(日本時間5、7日)と対戦。最初は強烈な右前打を許したが、2度目は8回2死三塁のピンチで94マイル(約151キロ)のフォーシームで力のない遊飛に仕留めた。「彼とは日本で1度しか対戦したことがないんだ。シーズン前のオープン戦だった。それ以来の対戦だったけど、アンビリーバブルな選手だ。あらゆる武器を持っているし、ここでも今や球界屈指の選手だ。手強い打者だね。ホームランを打たれなくて安心したよ笑」と笑った。

最後にDeNAファンへのコメントを求めると、熱い口調で切り出した。「ファンの皆さんのことを懐かしく思っています。いまでもSNSを通じて応援をもらえるのが嬉しいです。僕のことをツイッターでフォローしてくれるファンがたくさんいてくれるので。皆さんの幸運を祈っています。ゴー、ベイスターズ」。DeNAへの思いも胸に海の向こうで躍動を続けていく。(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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