虐待防止条例制定へ 糸満市がパブリックコメント募る 悲しい事件繰り返さないために

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 【糸満】糸満市は児童虐待防止条例の来年4月施行を目指し、条例案へのパブリックコメントを10月5日まで募る。条例制定されれば、県内自治体では県に続き2番目となる。開会中の市議会9月定例会一般質問で10日までに、當銘真栄市長が金城悟氏への答弁で明かした。

 条例案は全24条から成る。前文では「子どもに対する虐待は、健やかな成長および発達ならびに人格の形成に重大な影響を与える人権侵害であり、絶対に許されない」と記す。市の責務として、子どもの安全と生命確保を最優先に対応すると宣言した。

 第17条では、虐待を受けている子どもが転出する場合、転出先の市区町村へ情報を引き継ぎ、継続的支援につなげると明記した。

 このほか、妊娠期からの支援や子どもの人権や虐待行為をやめるよう訴える意思表明権などの啓発活動により、未然防止に努める。

 2019年に千葉県野田市で小学4年生の女児が虐待死した事件では、一家が17年夏まで糸満市内に住んでいた。市は親族から家庭内暴力(DV)などの相談を受けていたが、糸満市は転居先の野田市に虐待の情報を伝えなかった。

 當銘市長は「このような事案が二度と繰り返されぬよう、子どもの声に耳を傾け、子どもにとって最善の利益となるよう取り組んでいく」と述べた。