もうリアル会議には戻れない? オンラインホワイトボード「miro(ミロ)」 メリットや使い方を解説

COVID-19の流行をきっかけにオンラインで会議やプレゼン、ワークショップを行う機会が増えました。そんななかで注目を集めているのがオンラインホワイトボードツールです。

・スペースの制約なく会議内容を資料化・共有したい
・アイディアや決定事項を図やマインドマップで即座に表現したい
・チームメンバーが今何をしているのか把握しながら作業したい

上記のような思いを抱いたことはある方にオンラインホワイトボードは役立つはずです。
今回はビジネスにおける利用のしやすさから評判の高い「miro(ミロ)」を題材にそのメリットや使い方をご紹介します!

miroでは定期的にシステムメンテナンスを行っています。状況によってはアクセスできない場合がありますので、
詳細は<a href="https://status.miro.com/" rel="noopener noreferrer" target="_blank">公式サイト</a>よりご確認ください。

INDEX

オンラインホワイトボードツール「miro」とは

miroは豊富なテンプレートと使い勝手の良いUIで、多くの人気を集めるオンラインホワイトボードツール。2020年4月に約54億円の資金調達を発表するなど、コロナ禍でさらに注目度を高めています。2021年11月には日本参入を表明し、2022年2月には日本語化をスタートしました。

登録はサイトからユーザー・メールアドレス・パスワードの3つを入力し、利用規約とメルマガ配信のチェックを入れるだけで完了。「Free」「Team」「Business」「Company」の4プランが用意されており、料金を課金することで編集できるボード数や人数を増やしたり、ボードを高解像度でエクスポートできたり、独自のリモート会議ツールが利用できるようになったりします。とはいえ、閲覧者だけなら人数無制限でチームに追加できますし、ZoomやGoogle Meet、Microsoft Teamsと組み合わせれば無料プランでリモート会議をすることも可能です。本格的にチームでビジネスに使うなら課金は必要になってきますが、まずは「Free」で機能を試してみるのが良いでしょう。

オンラインホワイトボードツールに共通するメリットとして、まず普段の字が汚くても問題ありません(笑)。さらに、手書きではとても表現できない図をテンプレートで簡単に呼び出せます。ペンツールも用意されているため、マウスやApple Pencilでささっと手書きの文字や図を書き込むこともできます。

またmiroではメンバーのアイコンをクリックすることでそれぞれがどこで作業を行っているのかを把握したり、コメントを残してチームメンバーにメンションを送ったりすることも可能です。

このようにオンラインホワイトボードにはオンラインならではの利点が多く存在し、もはや現実の会議で用いられるホワイトボード以上の存在となっています。

実際に使ってみて分かったmiroの利点2つ

ここからは実際に使ってみて分かったmiroのメリットを2つのポイントに分けてご紹介します。

【1】テンプレートが業務スピードを加速させる

アジャイル開発でよく用いられる「kanban Framework」や思考の整理やアクセス解析に有効な「Mind Map」、製品のリリース計画をユーザー心理と合わせて考えられる「User Story Map Framework」などmiroには120以上のテンプレートが用意され、「戦略策定」「リモート会議」「ブレインストーミング」いった目的あるいは「UX Design & Research」や「Marketing」「HR」といったチームの形式ごとに分類されています。

整理されたフレームワークを実例とともに参照し、そのまま活用するだけで目的に向かうスピードは加速します。またそれまでにないフレームワークを使ってみることで発想の幅が広がります。

【2】書き写し・印刷の無駄がなくなる

リアル会議において全員が参照するための資料を印刷するコストや、参照元の情報をホワイトボードや紙に書き写す作業は当たり前のものとなっていました。しかし、オンラインホワイトボードを使い始めるとそれらの多くが無駄な作業だったように思えてきます。

miroを使ったオンライン会議やワークショップでは全員で同一の画面を見るため、同じ資料を大量に複製する必要はありません。また、テンプレートや図・チャート・Google画像検索などの用意された機能を使うことで資料としてのボードの作成も効率的に進められます。筆者が個人的に最も感動したのはExcel・Googleスプレッドシートの選択範囲をコピー&ペーストするだけでセルごとにふせん化して自在に動かせるという機能です。

Miro以外のオンラインホワイトボードは?

ビジネスで使いやすいホワイトボードツールの代表としてここまでmiroを題材に取り扱ってきました。しかし、オンラインホワイトボードツールは以下のように、miro以外にも多数リリースされています。

Google Jamboard
Microsoft Whiteboard
Zoom Whiteboard
A Web Whiteboard(by miro)
Stormboard
Strap
Whiteboard Fox
Limnu
MURAL
Cacoo (カクー)

最初の3つはご覧の通りプラットフォームあるいはリモート会議ツールのベンダーが提供しているサービスで、会議中にさっと絵図を描きたい場合などに便利です。その直下の「A Web Whiteboard」は登録なしで使え、ワンクリックでPDFやPNGのファイルに変換しダウンロードすることもできます。そのほかにもOffice365との連携が可能なStormboardや国産のオンラインホワイトボードStrapなどそれぞれに特性があります。

miroはその中でも豊富なテンプレートと機能の多様性が特徴となっているオンラインホワイトボードツールです。

終わりに

オンラインホワイトボードのメリットについて、特に人気の高いmiroを題材にご紹介しました。

リモート会議が増加するまで同ツールの存在を知りませんでしたが、使い始めてみるとリアル会議のホワイトボードにない機能の豊富さに驚きました。もちろん、言語以外のコミュニケーションの幅が狭まってしまう、通信環境によっては動作が重くなるなどオンラインホワイトボード独自のデメリットも存在するのですが、一度使えばその便利さは理解できるはずです。
ぜひ次回のオンライン会議で活用を検討してみてください!

【参考資料】
・<a href="https://jp.techcrunch.com/2020/04/27/2020-04-23-miro-lands-50m-series-b-for-digital-whiteboard-as-demand-surges/#:~:text=Miro%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E3%81%A8%E8%AA%BF%E9%81%94%E7%B7%8F%E9%A1%8D,%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%89%E3%82%B9%E3%82%AB%EF%BC%89%E6%B0%8F%E3%81%8C%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%82" rel="noopener noreferrer" target="_blank">デジタルホワイトボードのMiroが需要増に対応するため54億円調達</a>┃TechCrunch

宮田文机

© ウイングアーク1st株式会社