【初心者必見!キャンプ入門書】オートキャンプインストラクターの筆者が解説!キャンプのメリット〜必要なギアと選び方も!

近年ブームになっているキャンプ、「やったことないけど気になっている!」という方も多いはず。そこで、オートキャンプインストラクターである筆者がインストラクターの観点と自身の経験からキャンプを始める前に知っておきたい知識をまとめました。今回はキャンプとは何か、どんなメリットがあるのか、どんなギア(道具)が必要なのか、といった点にフォーカスして解説してきます。

【キャンプとは?】その範囲は広く野外での生活すべてを指す! 現代は様々な形態のキャンプが存在

キャンプとは

キャンプとは何か!?ズバリ答えられる人は意外と少ないかもしれませんね。テントを張って寝泊まりするイメージ、という方が多いはず。

もちろん、それも正解ですが、その範囲はもっと広く、一般に「野外で生活すること全般」を指します。

キャンプの種類

筆者撮影 オートキャンプの様子

広い意味のあるキャンプですが、馴染み深いのはテントを張った宿泊、コテージやトレーラーハウスなどの建物での宿泊、最近では予め設営済みのテントに手軽に泊まれるグランピングなどもありますね。

また、テント泊ができるキャンプ場にはよく「オートキャンプ場」とネーミングされています。オートが付くと車をサイトに横付けして車とセットで楽しめるキャンプスタイルになります。

オートとついていない場合、駐車場に車を停めて、サイトまで荷物を運びテント泊をするスタイルです。

【オートキャンプインストラクターとは?】オートキャンプを自ら遊べる人になっていただく支援者

筆者撮影 日本オートキャンプ協会のロゴ

オートキャンプインストラクターとはどんな存在

筆者もその資格を有している「オートキャンプインストラクター」とはどんな存在か、簡単に説明します。

インストラクターの定義を簡潔にまとめると、オートキャンプを通して「人々に行動意欲を促し、支援することで“自ら遊べる人”になる手助けをする人」です。

つまり、皆様にオートキャンプを正しく楽しく遊んでもらうための指導者ですね。

【オートキャンプの意義】貴重な自然体験の場 生涯できるスポーツ 防災能力の向上も期待できる

自然体験の場

現在社会では子供も大人もバーチャルな世界に囲まれ、様々な弊害が起こっていますね。特に子供は幼い時から自然の中で命の大切さや他者との関わりを経験することが重要です。

オートキャンプはそれらをはぐくむ場として最適です。

生涯出来るスポーツ

オートキャンプは小さい時には親と、大きくなったら自ら仲間やパートナーと、やがて家族が出来たら再び家族と、という様に人生のあらゆるライフステージで実践できるスポーツです。

激しい動きなどを必要としないので、老後も楽しんでいる方も多く、まさに生涯出来るスポーツなのです。

防災能力を高める存在

災害大国日本では、災害発生してから行政の支援体制が整うのに最低3日かかると言われており、その間は自力で生き延びる必要があります。

自然の中で野営するキャンプを通じて得られる経験と知恵、キャンプギアは災害に対する備えにもなります。

【キャンプギア解説1】人数に合わせて選ぶテントの種類 テーブル&チェアのポイントは「高さ」

テント泊をする場合に必要となる代表的なキャンプギアとして以下が挙げられます。

・テント(+タープ)
・テーブル
・チェア
・照明器具
・シュラフ
・マット
・調理器具

それぞれについて詳しく解説してきます。まずはテント、テーブル&チェアについてチェックしていきましょう。

<テント(+タープ)>

テントにはドーム型、ロッジドーム型(ツールーム型)、モノポール型などの種類があり、大きさや形状が様々です。

簡単に早く設営したい場合、ドーム型やモノポール型がおすすめです。ただし、ドーム型は小さめで少人数向けです。モノポール型はその尖った形状により立った状態でいるのが難しく、低い位置での居住に適しています。

ドーム型テント
モノポール型テント

ドーム型、モノポール型テントは簡単に設営出来る反面、寝室機能のみのテントが多いです。そのため、日中にテント外で生活する時には日差しや雨から守るタープもあると快適です。

タープ イメージ

筆者おすすめはこちら

タープ不要なモデルとしてはロッジドーム型(ツールーム型)があります。

テントが重く、設営に時間もかかりますが、寝室・リビングの2部屋わかれており、広々と過ごせます。さらに、入り口部分を張り出せば小さめのタープ代わりにもなります。

筆者撮影 ロッジドーム型(ツールーム型)テント(写真はコールマン タフスクリーン2ルームハウステント)

<テーブル・チェア>

テーブルとチェアの選び方、ポイントはその「高さ」です。

高さは主に3種類あり、高いほうから「ハイスタイル」「ロースタイル」「お座敷スタイル」があります。

ハイスタイルは家庭のダイニングのような高さのあるテーブル、イスの組み合わせです。立ったり、座ったりが楽ですが、小さなお子さんには不向きです。

ロースタイルは低めのテーブルとイスのセットで、焚火と目線の高さが合うため好んで使われます。

最後にお座敷スタイルですが、これはピクニックなどのイメージですね。シートを地面に敷いて直接座り、必要に応じてローテーブルを使うスタイルです。ずっと座っていると疲れますが、イスが不要であり、乳幼児がいても安心ですね。

筆者撮影 ハイスタイル
ロースタイル

テーブル、イスのスタイルは参加するメンバーの年齢や好みなどに応じて合うスタイルを選びましょう。

以下のような高さを段階的に変えられるテーブルがあると、状況に応じて高さ調節出来て便利ですよ。

キャンプスタイルに関しては、こちらの記事も参考にどうぞ。

【キャンプギア解説2】最初の照明器具はLEDランタンが良い! シュラフだけでなくマットも必須アイテム

<照明器具>

キャンプ場の夜は基本、明かりが無い場合が多いため、照明器具であるランタンは必須ギアの一つです。

ランタンの種類には主にガソリン、ガス、LEDがありますが、最初に買うならLEDを強くおすすめします。

ガスやガソリンは扱いが難しく、正しく使わないと危険も伴うため、充電or電池を入れてスイッチONだけのLEDランタンがおすすめです。

後々ガス、ガソリンランタンなどを買ったとしても、LEDランタンは一酸化炭素を出さないテント内で使えるサブランタンとして長く活躍しますよ。

筆者も愛用するLEDランタンはこれ!

<シュラフ・マット>

寝具にはシュラフ(寝袋)が必須ですが、その下に敷くマットも重要です。テントの下は固い地面、そのままでは寝心地が悪く、緩衝材となるマットが重宝します。

シュラフのポイントは外気温が何度までなら耐えられるかです。これは自分がどの時期にキャンプがしたいのか次第となり、冬以外しか使わないなら5℃前後まで耐えられるタイプで十分ですね。

以下は筆者も愛用するモンベルのシュラフです。快適に寝れる限界温度が6℃で冬以外のキャンプであれば問題なく使えています。

マットは折りたたみしてコンパクトになるタイプが持ち運びに便利です。

地面の固さが気になる方は何枚も強いて層状にするとよりやわらぎます。ちなみに以下の空気を入れるタイプであれば何枚も敷かなくても地面の固さを感じません。

【キャンプギア解説3】使いやすいクッカー! 燃焼器具はガス火が簡単! カトラリーは割れない素材を!

<調理器具>

調理器具はダッチオーブンをイメージするかもしれませんが、鉄製なので重く、サビやすいため、初心者にはあまりおすすめではありません。

最初は家庭用のフライパンや鍋を持ち込んでも良いでのです。まずはあるものでやってみる、そこから必要なものをあぶり出して揃える、この流れが無駄の少ないギアの揃え方ですね。

以下のように重ねて保管できるクッカーセットは軽量でサビにくく、コンパクトで使い勝手が良いです。

スノーピーク(snowpeak) チタン パーソナルクッカーセットSCS-020T

燃焼器具については焚き火や炭での調理に憧れるかもしれませんが、こちらも慣れている人向きです。火起こしに時間がかかり、スケジュールを圧迫すること、火加減の調節が難しく思う様に調理できないことが難易度の高い理由です。

カセットコンロや小型のシングルバーナーが家庭用のガス火と同じなので扱いやすいです。

電源サイトであれば大きくてかさばりますが...ホットプレートを持ち込むという選択肢もあります。

ガスでの燃焼器具のおすすめはイワタニです。歴史と実績ある日本企業で安心して使用できます。

食器やカトラリーは野外での使用なので割れる心配のない樹脂(プラスチック)、ステンレス、木製などがおすすめです。

キャンプは防災にもなり生涯できる自然体験 自分流にアレンジする楽しみも味わってみませんか

いかがでしたか。生涯できる自然体験、いざという時に必要な知識と道具も自然と身に付くキャンプ。ファミリーではもちろん、友人とでもソロでも楽しめます。まずは基礎基本を抑えたら自分に合ったスタイルで自由に楽しんでみて下さいね。

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