リビアのカダフィ大佐の三男で元セリエA戦士が釈放 元ペルージャ幹部が救いの手

ペルージャ在籍時のカダフィ氏(東スポWeb)

イタリア1部ペルージャや同ウディネーゼ、同サンプドリアでプレーしたリビア代表FWサーディ・カダフィ氏(48)が、5日にトリポリの刑務所から釈放された。

かつてリビアで独裁政権を築いたムアマル・カダフィ大佐の三男。現役引退後はリビアサッカー協会の会長を務めていたが「アラブの春」後、身柄を拘束され、殺人の容疑で逮捕されていた。

イタリア紙「コリエレ・デロ・スポルト」によると、元日本代表MF中田英寿氏が所属していたイタリア1部ペルージャで取締役を務め、カダフィ獲得にも関わったリカルド・ガウチ氏が手を差し伸べるという。「彼をペルージャに迎え入れたのは、スポーツ以上のものがあった。選手というよりもイメージ戦略のためだった。両国を平和に近づけるための戦略でもあった」とし「家族がサーディをよく知っていたので、喜びを感じました。彼が告発された犯罪を犯したとは考えられません。彼が殺人などを犯すにはあまりにも敬意と謙虚さを持っていました」と話した。

その上で「サーディがチャンピオンでないことは誰もが知っていたが、一生懸命トレーニングに臨み、プレー時間が少ないことにも文句一つ言わなかった。サーディが望むならウンブリアのドアはいつでも開いている。私たちは大きな喜びで彼を迎えるでしょう」と話したという。

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