実録!銭湯サウナで見た珍場面! 北海道のサウナ野郎パンダ・リー「ととのう道場」[85]

「銭湯サウナあるある」珍エピソードの巻っす。

見知らぬ人とゆる~くご一緒できるのは、サウナに通う魅力の一つざんす。いろんな話、ユニークな生き様、そしてまさかのエピソードも!

中でも「銭湯サウナ」は、地元の人たちの広場で。暮らしの延長、日常を持ち込み持ち込みサ活する人が多いので。時にびっくりする場面に遭遇するざんす!

今回の『ととのう道場』は人情味にも癒される!銭湯サウナで出くわした「実録!銭湯サウナ珍場面集」の巻!パンダ・リーっす。

孤狼!“床ととのいじじい”

まずは、今でも信じられない珍場面からー。現場は北海道の温泉郷・登別。白濁の泉質がバツグンな日帰り温泉銭湯サウナでの出来事ざんす。

(「登別地獄谷」っす。登別国際観光コンベンション協会HPから)

穏やかな照明、TVもなく静かで、湿度がほのかにあり熱めのサウナ室。からのキンキン15℃!湧き水の水風呂が魅力っす。お湯がいいので下茹での時間も長く取りたい銭湯っす。

で、サウナ、水風呂、休憩を繰り返し。休憩を終えてサ室に向かおうとしたときに、事件は起きたざんす。

大浴場のタイルの床で、初老のじいさんがあおむけで倒れているざんす!

大丈夫か?おいおい、どうしよう??? お!顔を見ると…息はしている!

生きてる、よかった!

が、体は微動だにせず。ピーンとまっすぐ。両腕を体の横に揃えて倒れているっす。

でも苦しんでる感じでもない…。

ん?まさか…この人、寝てますか???でもここは、大浴場の床!通路っすよ?

♪むくっ!

さすればじいさん、突然起き上がり。何もなかったようにかのように、あっという間にいなくなったざんす!

そうです!このじいさん、大浴場のタイルの床の上でととのってたんす!(笑)まるで漫画『サ道』の1シーンと一緒!

まさに「この男は実在する!」(©空手ばか一代)

任侠対警察OB!仁義なきサ室?

続いての現場は札幌は南区にある老舗の銭湯サウナのサ室っす。

コンパクトなサ室にはおっさんが7、8人。時期はコロナ禍の前。皆さん和気あいあいと会話を楽しんでるところにお邪魔したっす。

BGMは昭和歌謡。なんか和やかな雰囲気。玉袋筋太郎パイセンのBS-TBS『町中華で飲ろうぜ』みたいな。嫌いじゃないっす。

で、ひと際目を引いた2人のおっさんがいたっす。

一人は…甲冑着てんの?ちゅう筋骨隆々なおっさん。『CIOカプセルイン大塚』の常連の、IWGPヘビー級チャンピオン鷹木信悟選手みたいないい体。「鷹木さん」としやしょう。

(©新日本プロレス 『新日本プロレス』HPから)

☆観るサウナ!『新日本プロレスワールド』はこちらっす!

https://njpwworld.com/?trflg=1

そしてもう一人は…体が油絵キャンバス!仁王を背負ったおっさん。「仁王さん」といたしやしょう。口火を切ったの仁王さんっす。

仁王「先輩!ガタイいいっすね~」

鷹木「俺か?まぁな!長い間、体鍛えてきたかあ!」

仁王「そうなんすか。おいくつなんすか?」

鷹木「67だよ」

仁王「え~!俺、59っすけど。同じぐらいかと思ってましたよ。若いっすね~」

鷹木「まぁな!ガキの頃から柔道で鍛えてきたからな!」

そして「鷹木さん」。目をぎろっと見開いて。仁王ににじり寄り、どすを利かせた声でこういったっす。

鷹木「中央署の道場で柔道教えてたんだよ。後輩たちに稽古つけては。投げ飛ばしていたもんだよ…」

♪し~ん

仁王「…じゅ、柔道で鍛えてたからお若いんすね!いやぁ、いい汗かいた!お先に水風呂、行ってきやす!」

鷹木さん、目力だけで仁王さんを撃沈ざんすー。

兄貴の人生劇場

銭湯サウナ事件簿。最後のお題は、人生いろいろ!「兄貴の消せない過去」ざんす。

現場は札幌・中央区。スチームサウナと地下に増設したドライサウナ&キンキンの水風呂がたまらない銭湯サウナっす。

3セット目のドライサ室でのこと。なんか外の水風呂のほうからキャッキャッ聞こえるなぁ。高校生がはしゃいでんのかな?と思っていたら。サ室に現れたのは二人の大人っす。

歳の頃30代。体には入れ墨。トラディショナルでカラフルな登り龍を背負った兄貴。ブラックタトゥーが胸にある弟分ざんす。左右に長いひな壇の下段に座りやす。自分はその斜め上段。ぜんぶ話が丸聞こえっす。

兄貴「俺、悩みがあるんだ」

弟分「どしたっすか、兄貴!」

兄貴「これ、消したいんだよ…」

兄貴は入れ墨をさすりながら、そう言ったっす。

弟分「え???何があったんすか?」

兄貴「実はさぁ…。娘が〇〇幼稚園に通ってんじゃん」

弟分「はい!」

兄貴「幼稚園って、ほら。『うちの家族の絵』とか描かされるだろ」

弟分「はいはい!なんかそういうのあったっすかね!」

兄貴「おー。でさぁ。心配してんのよ」

弟分「はい、何が心配なんすか??」

兄貴「娘がさぁ。俺の裸の姿をさぁ。絵にかいちまうんじゃねぇかなってなぁ…」

弟分「……。だ、大丈夫っすよ!」

兄貴「ん?大丈夫じゃねぇだろお。俺がやくざだってばれんじゃん」

弟分「大丈夫っす!あぁ。“それは『龍が如く』の見過ぎだって”言えばいいっすよ!」

その言葉を頭の中でリピートしたのか。3秒ほどの沈黙ののちに。兄貴は元気にこういった。

兄貴「そ、そうだよな!おぉ~。『龍が如く』!!おもしれぇもんな、そうだ!そうだな!そういやあ言いっか!」

弟分の献身的なコメントに安心したのか。その後のセッションでは。キンキンの水風呂ではしゃぐ兄貴の声が再び聞こえてきたっす。

「く~!やっぱ、サウナっていいよなぁ~♪」


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