非常に強い台風14号は、先島諸島から次第に遠ざかりつつあるものの、沖縄地方では、12日（日）夜のはじめ頃にかけて暴風や高波に厳重な警戒が必要。また、12日夜遅くにかけて非常に激しい雨の降る所がある見込みで、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫にも警戒が必要だ。

台風は週後半に西日本接近のおそれも

　非常に強い台風14号は、12日午後4時には与那国島の北西約120キロにあって、1時間におよそ25キロの速さで北へ進んでいる。中心の気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大瞬間風速は65メートルで、暴風域を伴っている。台風は、12日昼過ぎにかけて先島諸島へかなり接近し、11時過ぎには与那国島で最大瞬間風速45.4メートルが観測された。

　台風は先島諸島から次第に遠ざかりつつあり、14日（火）にかけて東シナ海を北上し、16日（木）にかけて東シナ海でほとんど停滞する見込み。その後、台風は17日（金）にかけて対馬近海へ進み、西日本へ接近する可能性がある。

暴風・高波

　台風の影響で、先島諸島では非常に強い風が吹き、うねりを伴った猛烈なしけとなっている。沖縄地方では先島諸島の海上を中心に12日夕方まで猛烈な風が吹き、12日夜のはじめ頃にかけてうねりを伴った猛烈なしけとなる見込み。その後も13日（月）明け方にかけて非常に強い風が吹き、13日昼前にかけて大しけとなりそうだ。12日夜のはじめ頃にかけて暴風やうねりを伴った高波に厳重な警戒が必要。

大雨・雷・突風

　先島諸島を中心に台風周辺の発達した雨雲がかかり、激しい雨の降っている所がある。沖縄地方では、13日にかけて台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の非常に不安定な状態が続く見込み。12日夜遅くにかけて雷を伴った非常に激しい雨が降り、その後も13日明け方にかけて断続的に激しい雨が降って大雨となる所がありそうだ。13日夕方までに降る雨の量は、多い所で、150ミリの予想。土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒が必要。また、竜巻などの激しい突風や落雷に注意し、発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めたい。なお、暖かく湿った空気の流れ込みの程度によっては、西日本では17日頃にかけて大雨となるおそれがあり、今後の情報に注意が必要だ。