ソフトバンク 対最下位3連戦0勝で再び借金…工藤監督「君たちも言葉に詰まっているよ」

得意の札幌で勝ちを拾えなかったソフトバンク・工藤監督

好相性の札幌で痛恨の連敗を喫し、再び借金生活に戻った。ソフトバンクは12日、日本ハム戦(札幌ドーム)に0―3の零封負け。散発3安打で今季無得点試合は10度目となった。最下位相手に星を確実に拾い、14日からの首位ロッテとの3連戦に向かいたかったが、まさかの0勝に終わった。

今カード前まで日本ハムとのビジターゲームは無敗だった。前夜は屈辱的大敗。意地を見せて、何とか取りたかった第3戦は、ホームが遠かった。工藤公康監督(58)は「あの一本が出ていれば…というほど打っていない」と完敗を認めた。

相手先発・立野のフォークに苦戦。降板する7回途中まで2安打に封じられた。指揮官は「落ちるボール系は振ってしまう。そういう所に投げられているということじゃないかな」と唇をかんだ。2番手以降の投手をうまく攻めたかったが、8回の得点機では三森が二ゴロ併殺。うまく回らないチーム状態を象徴するように、この日は併殺打3本と〝風が吹いた〟のは相手の方だった。

試合後、工藤監督は報道陣に自ら切り出す形で「だんだん君たちも言葉に詰まっているよ。俺も詰まりそう」と苦笑いを浮かべるしかなかった。12日時点で首位ロッテとは残り32試合で6・5ゲーム差。14日からロッテ3連戦(ペイペイ)―楽天3連戦(楽天生命)―ロッテ2連戦(ZOZO)と重要な戦いが控える。逆転優勝へ取りこぼしが許されない状況での「札幌0勝」は想定外の結果だっただけに、ショックを隠しきれなかった。それでも「精いっぱいやっている結果なんで、それはしっかりと受け止めたい。何かできる策を考えて、次に向かっていきたい」と顔を上げた。

大事なロッテ戦の初戦には絶対エース・千賀が中5日で回る見込み。安定感抜群のマルティネスも中5日で第3戦に投入する予定だ。最強セットアッパー・モイネロもカード中の一軍昇格を見込む。兵が踊れば負けるはずはない。今度こそ、本拠地から「逆襲」のゴングを鳴らすことができるか。

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