新潟県オリジナル新品種の日本なし「新美月」の出荷始まる

新潟の秋を代表する「日本なし」を目指す新品種「新美月」

JA新潟みらい(本店:新潟市南区)の新潟地区なし広域共同選果施設「梨の実館」で13日、日本なしの新品種「新美月(しんみづき)」の選果、出荷が始まった。

16日には同じく新品種の新王の出荷が始まる予定。

1玉ずつ、人の目でキズの有無をチェックする

新美月は平成9年から新潟県園芸研究センターで開発育成された新潟県オリジナルの新品種。平成25年に品種登録され、27年に試験販売を開始。今年で販売開始から7年目となる。

新美月は濃厚な甘みと爽やかな酸味のバランスの良さが特徴で、日持ちのよさから贈答用としても喜ばれている。一方、新王は、強い甘さとジューシーな肉質が魅力。しっかりとした歯応えを楽しむこともできる。

どちらもまだ出荷量が少ないため、お目にかかれるのは運次第とも言える稀少品種だ。

重さや糖度を計測し、特秀、優良など等級分けされる

今年の出荷量は、霜などの9月影響で昨年に比べ2~3割減。梨の実館では新美月、新王合わせて5キロ入りを740箱、県全体では同6,400箱(予定)が出荷される見込み。

収穫時期は「新美月」が9月下旬頃まで、「新王」が10月上旬頃まで。14日以降、新潟県内の一部スーパーマーケットのほか、東京都の果物専門店で販売する。また、全国で27店舗を展開するカフェコムサでは、新美月・新王を使ったケーキを期間限定で販売予定だ。

その名のとおり、梨の実館がある新潟市江南区は日本なしの名産地だ

今後は「あきづき」「二十世紀」「新高」など、時期ごとにさまざまな品種が登場する。

JA新潟みらいの通販サイト「JA新潟みらい ネットショップ」でも購入可能。新美月はすでに完売となったが、旬の採れたてフルーツを食べ比べするのも楽しい。

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(文・太田広美)

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