中日 “珍併殺” のリクエスト成功で試合終了 与田監督「選手たちが冷静にやってくれた」

リプレー検証が奏功した中日・与田監督(東スポWeb)

中日が大波乱の幕切れも今季最多タイとなる4連勝を飾った。

13日のヤクルト戦(バンテリン)で初回に奪った1点を守り切り1―0で勝利。4連勝したのは5月29日の日本ハム戦(札幌ドーム)から6月3日のロッテ戦(バンテリン)での交流戦以来、2度目となった。

珍しい併殺プレーでゲームセットとなった。1点リードの9回一死一、二塁で代打・川端の二ゴロを二塁手の堂上が一塁走者・西浦の挟殺プレーを狙いつつも一塁へ送球したがセーフ。しかし、一走・西浦を再び一、二塁間で挟み、送球を受けた遊撃手の京田が二塁ベースを踏んでアピールした。ところが、二塁塁審がアウトのコールをしなかったため、二塁走者の古賀が三塁から本塁へ突入。すぐに堂上が捕手の木下拓にボールを転送して古賀をアウトにした。

二死一、二塁で試合再開となってしまう雰囲気の中、ここで与田監督が京田が二塁ベースを踏んでいたかどうかのリクエストを要求。リプレー検証の結果、西浦の二塁でのアウトが確認され、古賀も本塁アウトで併殺が完成し、試合が終了した。

納得のいかない高津監督は審判団に約15分もの猛抗議を行ったが、与田監督はしてやったり。ゲームセットの瞬間、満面の笑みを浮かべながら両手を叩いて喜んだ。監督インタビューでは「非常に難しいプレー。選手たちが冷静にやってくれた」とナインをねぎらった。

問題のプレーについて指揮官は「まず打者が一塁セーフになって、一塁走者はフォースプレーになった。その前に京田が二塁ベースを踏んでいるので、フォースプレーになっているのでタッチプレーではない。あそこは京田が二塁ベースを踏んだ時点で一塁走者がアウト。一、三塁となってホームでアウトということです」と振り返った。

3か月ぶりに4連勝を飾り「打線は(前カードの)広島戦から調子が上がってきていたし、今日は本当によく守り勝ったなという展開だったが、とにかく勝つということ。これが一番選手たちを、チームを変えると思う」と力説。ここから与田竜は意地を見せるつもりだ。

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