飲食店、客「待っていた」 長崎県「まん延防止」解除への反応 佐世保は時短続く

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休業明けの店舗で、酒を楽しみ談笑する常連客=13日午後7時51分、長崎市浜町の優味

 「外で飲める日を待っていた」-。長崎県に適用された新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」が解除された13日。県独自の緊急事態宣言が解かれた長崎市では終日の酒類提供や通常の営業時間が解禁され、飲食店で常連客が酒を楽しみ談笑する姿が見られた。一方、宣言が延長され時短要請が30日まで続く佐世保市内では休業の店が目立つなど明暗が分かれる形となった。
 「開店できなければ店は維持できない」。長崎市浜町の「居酒屋 優味」の店主、右田祥二郎さん(79)は安堵(あんど)の表情を見せる。8月10日以降は9月12日までは休業を選択。一方「店を休んだからといって感染が抑えられたとは思えない。結局、ワクチン接種次第ではないか」と、重点措置の効果に疑問を示す。
 同店で知人らと酒を飲みながら談笑していた同市中川2丁目の自営業、峰義彦さん(52)は「店員さんらとのコミュニケーションも店で飲む楽しみ。感染防止のため短時間になっても、なじみの店には顔を出したい」と赤い顔で答えた。
 長崎市丸山町のライブハウス兼バー、レッドハウス。音楽活動を楽しむ人が多く、お酒だけを目的に来る人は少ないという。経営する宮崎昭二さん(63)は「今後は昼の喫茶営業なども考えているが、(人件費など)結局コストはかさむ」と手放しでは喜べない様子。
 佐世保市は県内の自治体で唯一、県独自の緊急事態宣言が30日まで延長された。飲食店には午後8時までの営業時間短縮(酒類提供は同7時まで)が要請されている。市中心部の繁華街では、重点措置が解除された13日も休業している店が目立つ。
 「ラストになりますが、注文はよろしいですか」。午後7時前、同市下京町の立ち飲み屋「注連蔵」で、店員が客に声を掛けた。カウンターで1人で飲んでいた60代男性は「普段は(店の)終わりまで飲む。ちょっと寂しいね」とほろ酔いで語った。
 同店は重点措置の期間中、平日のランチのみ営業。売り上げは大きく落ち込み、ビールやサワーのたるは廃棄せざるを得なかった。久々の夜の営業だが、客は10人も来ず、午後7時半ごろには看板などを片付けた。女性店員は「我慢していた人が来ると思っていたけど、期待していたよりも少ない」と肩を落とした。


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