「よど号」メンバー、“感染者ゼロ”証言 東京のイベントに国際電話で出演

「よど号ハイジャック事件」(1970年)で朝鮮に渡り現在も平壌で暮らす小西隆裕氏が、朝鮮の新型コロナウイルス感染状況について、「感染者ゼロは真実だ」と主張した。同氏は8月29日、東京・台東区で開催された写真展「平壌の人びと」の関連イベントに国際電話を通じて音声で出演した。

スクリーンに映る人物が小西さん(C)朝鮮新報

司会者から朝鮮のコロナ感染状況について問われた同氏は、「僕らが知っている限り感染者は聞いたことがない。朝鮮政府は国内に対しても感染ゼロだと説明している。嘘だったら国民がわかる。国民の前で嘘をつくとは思えない。僕ら自身の実際の体験、理屈からしても朝鮮で感染者ゼロは真実だと思っている」と話した。また「マスクは全員している。私たちも外出時はマスクをしている。それはどこまでも予防のため。店の中に入るときは消毒もする」と説明した。

小西氏をはじめ「よど号」事件実行メンバーのうち6人は現在も平壌に在住している。欧州における「日本人拉致事件」関与の容疑をかけられ帰国できない状態が続いている。

新型コロナが世界で発生した直後から国境封鎖など徹底した感染防止策を講じてきた朝鮮では、これまで新型コロナの感染事例が一つも報告されていない。世界保健機関(WHO)によると、朝鮮保健省は今年に入って8月26日までに延べ3万7974人が新型コロナの検査を受け、全員が陰性だったとWHOに通知した。

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