千々石ミゲルの遺骨か 墓所推定地から出土 諫早・第4次発掘調査

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新たに見つかった墓坑=諫早市多良見町

 天正遣欧使節の一人、千々石ミゲルの子孫や識者らでつくる民間の「千々石ミゲル墓所調査プロジェクト」(浅田昌彦代表)は12日、長崎県諫早市多良見町山川内のミゲル墓所推定地で進めている第4次発掘調査で新たに墓坑(ぼこう)が見つかり、中から頭部などとみられる人骨が出土したと発表した。

 同プロジェクトが設置し、現地視察した発掘調査指導委員会の谷川章雄委員長=前日本考古学協会長=は「ミゲルの可能性が高いと言っていいが、現状では断定的なことは申し上げられない」とする一方、「巨大な墓碑が本来、どこに建っていたのかや、墓所の造営プロセスなどが分かった」と成果を強調した。
 2017年の前回調査では、日蓮宗の形式を取った墓碑に向かって右側から墓坑(1号墓)が見つかり、キリスト信仰用具の一部とみられる玉やガラス板、ミゲルの妻のものと推定される人骨や歯が出土した。
 今回、左側で新たな墓坑(2号墓)を確認。1号墓と同じ上下2段の構造とみられ、下段(東西2.2メートル、南北1.4メートル)は1号墓に比べ、一回り大きな規模だった。この下段部分に遺体を納めた木棺(長さ140センチ、幅55センチ)を埋めた跡があった。1号墓が下段の上部を覆うように3枚の大きな石板が置かれ、穴の周囲は石などで固められていたのに対し、2号墓は木棺直葬の形だった。
 このほか▽墓碑は当初、1号墓と2号墓の中央奥に建てられ、後年、約1メートル離れた現在地に動かされた▽2号墓の後に1号墓が掘られ、全体的に計画性を持って墓所が造営された-ことなどが判明したという。
 同プロジェクトが最終と位置付けている今回の調査は8月23日に開始。2号墓からはこれまでに副葬品は見つかっていない。発掘調査は15日までを予定し、引き続き遺物の有無などを調べる。

新たに見つかった墓坑から出土した人骨(千々石ミゲル墓所調査プロジェクト提供)