「近い将来、ドローンを使った荷物の集荷・配送ができるようになる―」
近未来的で夢のような話ですが、実現すればわたしたちの暮らしは大きく利便性が上がることが予想されます。これを現実のものとするため、2022年度を目途に国が認証する”ドローンの操縦ライセンス”が新設されます。今回は、安全なドローン操縦技術や知識を学ぶための「ドローンスクール」が奈良に開校されたと聞いて調査してきました!
そもそも…ドローンを操縦する際、車のように免許が必要ということはありません。では、わざわざお金をかけてドローンスクールに通わなくても…と思うかもしれませんが、実はドローンを操縦する際には様々な法律、地域によっては条例が関わっていて、誤った使い方をすればいつの間にか法を犯してしまっていた…なんてこともあるんです。
奈良自動車学校では、安全運転者育成のノウハウを活かし、安全なドローン操縦技術や知識を学んでもらうため認定を受け、奈良自動車学校ドローンスクールを今年4月に開校。
今回は「ドローン操縦士・安全運航管理者養成コース」に奈良テレビ放送の技術部員が潜入取材しました。このコースでは、全部で3日間に渡ってドローンに関わる様々な法律や空にまつわる知識を学び、野外での実技講習、そして最後には終了証交付のための認定試験を受けることができます。
3日間のスケジュールは以下のとおり。
◇1日目:オリエンテーション/座学/座学修了試験
◇2日目:点検・整備/実技講習
◇3日目:実技講習/実技終了試験/座学(安全運航管理)/座学終了試験(安全運航管理)/合格発表・終了証交付等説明
1コースの定員は3名です。JUIDAの指導員資格を取得した教員が3名ついてくれるので、分からないことはすぐに聞くことができる環境が整っています。今回は2日目の「点検・整備」「野外での実技訓練」を体験させてもらうことに。
まずは機体のチェックです。プロペラが歪んでいないか、傷がついていないか、正しく装着されているかなどを確認します。
プロポ(送信機)の操作方法もしっかり教えてくれます。バッテリーが正しくセットされているか、十分に充電されているかなど、機体をすみずみまで点検します。
飛行させる前にしっかりと点検をすることで墜落などの事故を未然に防ぐことができます。点検・整備が終わったら、野外で飛ばす前に室内でテスト飛行を行います。
ホバリング、前に進む、後ろに下がる、旋回する…など様々な基本的な動作ができるように何度も練習を重ねます。
午後からはいよいよ野外へ!奈良自動車学校が契約するグラウンドで気兼ねなく飛ばすことができます。
室内とは違い、天気や風にも左右されるため難易度はグッと上がります。
実務に活かせるよう、緊急時の操作方法や知識もしっかり指導してくれます。少人数制なので「操作訓練が不十分」「わからないことを聞きそびれた…」なんてことはなく、とことん向き合ってくれるのがこの講習のポイントです。
このあと、目視外の飛行・夜間の飛行など様々なシーンを想定した訓練を行い、この日の講習は終了しました。
実際に受講された方にきっかけを伺うと「不動産業を営んでいるので、将来的に役立てば」とのことで、仕事に活かそうと受講される方が多いそう。旅館業を営む人がPR動画撮影のためにドローンを使用したいから、など理由は様々です。
近い将来、注目されるであろうドローンの操縦ライセンス。新たな産業に向けて一足先に準備しておくと良いかもしれません。気になった方は「奈良自動車学校」で検索してみてくださいね。
※この記事は取材当時の情報です。
■社 名 (株)奈良自動車学校
■住 所 奈良市西大寺竜王町2-2-1
■電話番号 0742-45-4666
■営業時間 (平日)9:00~20:50、(日・祝)9:00~18:50