平壌でも屋上緑化ブーム 温室、野菜畑、人工池まで

地球温暖化対策として各国で取り組まれている屋上緑化。朝鮮でも工場や企業、様々な施設で屋上緑化を取り入れる動きが活発化している。

中区域に位置するソンギョン料理専門食堂では、屋上に菜園をつくり各種作物を栽培し、年間2トンほどの収穫物を得ている。屋上で栽培している緑豆を麺に練り込んだ「緑豆冷麺」は、人気メニューの一つだ。

平壌電子医療器具工場では、屋上を従業員の休憩場所として利用している。バラをはじめとするいろいろな種類の花で花壇をつくり、草木を植え、観葉植物を配置。滝や遊歩道、ベンチなども設置し、屋上を緑豊かな公園のようにつくりあげた。癒しの景観をつくり出し、人々の生活を快適にすることも屋上緑化の効果だ。

屋上緑化を取り入れた平壌電子医療器具工場(C)朝鮮新報

屋上緑化は、都会の子どもたちが自然に触れるとともに環境問題に関する教育にも役立てることができる。未来科学者通りの平川区域未来洞週託児所の屋上は、公園と菜園の二つの要素を両方取り入れた複合型。1千平方メートルの屋上に温室や野菜畑、さらに人工池を造成し、養魚も行う。収穫した野菜や育てた魚は託児所の子どもたちの食事として供給している。

未来洞週託児所(C)朝鮮新報

朝鮮では近年、国家施策の下、グリーン建築化が進められてきた。グリーン建設の代表例としては、2017年に竣工した平壌の黎明通りなどがある。また造園・緑化も精力的に進められており、芝生や草花の品種改良なども盛んに行われている。

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