【栃木】市は13日、凸型の横断歩道で車両の速度を抑制し、生活道路の安全を確保する「スムーズ横断歩道」の県内初の実証実験を市内で行うと発表した。21~30日の秋の交通安全県民総ぐるみ運動に合わせ、県警と共同で実施する。
実験は入舟町にある栃木中央小近くの市道の横断歩道で行う。同校児童約120人が通学路として使用しており、信号機はない。
21日までに工事を行い、横断歩道とその周辺の長さ7メートル、幅8メートル部分を、路面より10センチ高い状態とする。さらに赤く塗装して目立たせる。この措置で通行車両の速度抑制や、横断歩道の視認性向上といった効果があるという。
同所は、県警が指定する住宅街などで最高速度を時速30キロに規制する「ゾーン30」の区域。ゾーン30内の生活道路の安全性を高める国の施策の一環として、今回の実験が行われる。国土交通省宇都宮国道事務所が効果の検証を行う。
ゾーン30は8月末現在で県内に62カ所ある。今回の実験は入舟町だけで行う。
大川秀子(おおかわひでこ)市長は「生活道路が、安全安心で歩行者優先の通行空間につながってほしい」と話している。