中国で「絶滅危惧状態」だった韓流スターにさらなる打撃、やっていけるのか―米華字メディア

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中国当局が最近、「娘炮」(女性っぽい男性)やファンコミュニティー文化の整備に乗り出していることについて、米華字メディア・多維新聞は「韓流スターは中国でやっていけるのか」とする記事を掲載した。

韓国のガールズグループ・BLACKPINKのメンバーであるLISAはソロアルバム発表の10日前の8月31日、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)のアカウントで「申し訳ありません。ご期待頂いた通りの数(のアルバム)をご予約いただけないかもしれません。ご存じのように、ファンコミュニティーへの制限措置により予想外の困難に直面しています」と投稿した。

記事は、「アルバム発売前にファンに向けて大規模な注文受付、購入特典、オンラインとオフラインでのキャンペーンなどを展開するのが一般的だったが、中国当局の規制により、今後はこうした活動は難しくなるだろう」と予想する。

韓国の芸能人が今回の中国当局の規制の影響を受けた例はほかにもある。記事によると、微博ではこれまでにBTS、IU、少女時代のテヨン、EXOのセフンなど、少なくとも21の韓流芸能人ファンクラブのアカウントが処分を受けた。また、BTSのジミンのファングループが本人の誕生日を祝うために資金を出し、チェジュ航空と協力して機体にラッピングを施したところ、微博管理者から60日間の投稿禁止処分を受けた。

当局の規制は「娘炮」にも及んでいる。国家広播電視総局は9月2日に発表した通知の中で各テレビ局などに対し、「服装やメイクなどを厳しく管理し、『娘炮』などの奇形の美意識を断固として根絶する」よう求めた。記事は「K-POPや韓流は、アジア圏でファンコミュニティー文化やいわゆる『娘炮』的な美意識が盛んに支持されている『原因』であることは間違いない」と説明している。

一連の制裁措置が発表された後、韓国の大手エージェンシーは「女性っぽいメイクが禁止されているのかメイク自体が禁止されているのかわからず困惑している」とコメント。韓国メディアでは「中国がエンタメ産業を過度に管理しようとしている」との批判が出たほか、ネット上では「韓国エンターテイメント会社は中国市場を手放す時が来た」との声も上がったという。

記事は、2016年の高高度防衛ミサイル(THAAD)問題から中国では「限韓令」が敷かれ、韓国のアイドルグループが中国国内でライブを開催できなかったり、出演したドラマなどの作品が放送されなかったり、中国側とのプロジェクトが中止されたりと、韓国の芸能人はすでに「絶滅危惧」状態であったと指摘。そのため、今回の措置による影響は限定的になる可能性が高いとの見方を示した。

また、韓国のエンターテイメント企業では収入源の多様化が進んでいることもその一因だと指摘。BTSが所属する「HYBE」は、新型コロナの流行期間中にオンラインコンサートの市場を拡大、世界のファンに向けて数十万枚のチケット販売に成功し、コンサートのプラットフォームを利用したグッズ販売も推進、高い収益を確保することに成功したという。

記事は、中国当局の今回の措置は韓流の中国市場での発展に影響を及ぼすことは確実だとする一方、韓国エンタメ界はすでに中国依存を減らし、収入源を広げているため、世界規模で見た時の影響はそれほど大きくないと報じている。(翻訳・編集/北田)