「困っている人に届くように」 佐世保の飲食店主ら、弁当を無料配布 子育て世帯を支援

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「こんなに頂いていいんですか?ありがとうございます」。柴田さん(右)から食料品を受け取った人々は口々にそう語った=佐世保市下京町

 長引く新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くの飲食店の営業が苦境に陥っている。長崎県独自の緊急事態宣言は佐世保市への適用が30日まで延長された。そんな中、飲食店で働くひとり親家庭を支援しようと、佐世保市下京町の飲食店「CORO」の店主、柴田透さん(38)らは11日、弁当約100食の無料配布を実施。企業などから募った食料品の配布も同時に展開した。
 子ども食堂の開催などを手掛ける子育て支援団体「親子いこいの広場もくもく」(数山有里代表)と協力して開催。弁当の配布は予約制で「困っている人に支援が届くように」と知人らに声掛けをして周知を図ったという。また各家庭や企業などから余っている飲料や缶詰、レトルト食品、野菜なども募集した。
 当日は多くの親子連れらが来店。柴田さんや数山代表は弁当とともに、希望を聞きながら食料品などを手渡した。訪れた人たちは「こんなに頂いていいんですか」「ありがとうございます」などと話し、笑顔で店を後にしていた。
 スナックや別の仕事を掛け持ちしながら子どもを育てる30代の女性は「勤務する店は8月から閉まっているのでそこからの収入はない状態。収入の中で大きな割合を占めているので…」と胸のうちを明かす。子育てをしながら掛け持ちの仕事を増やすことには限界があり「こういう支援は本当にありがたい」と語った。
 柴田さんは「困っている人はまだまだいる。全然足りないんですよ」と漏らす。それでも「自分にできる支援が浮かんだら、また行動に移したい。少しでも助けになれば」と話した。