景気5カ月連続据え置き 足踏み感 観光落ち込む 日銀長崎支店8~9月

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 日銀長崎支店は14日、8~9月の県内金融経済概況を発表した。景気全体について「緩やかに持ち直しているが、感染症の影響から引き続き足踏み感がみられる」とし、5カ月連続で判断を据え置いた。このうち観光については、新型コロナウイルス感染第5波の影響で落ち込み、4カ月ぶりに判断を引き下げた。
 観光は7月の改善傾向から一転し、8月の県独自の緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が適用されたため、県民対象の宿泊割引キャンペーンの一時停止や修学旅行キャンセル、観光施設の休館が響いた。
 同支店は、7月の主要観光施設の入場者数がコロナ禍前と比べ40%減、8月は7月より40ポイント減少する可能性を予測。7月の主要ホテル・旅館宿泊者数もコロナ禍前比40%減で、8月はさらに10ポイント減とみている。
 個人消費は物の消費は堅調だが、飲食などのサービス消費を中心に下押し圧力が強い状態が継続。8月の乗用車新車登録台数は前年を下回った。需要は堅調だが、世界的な半導体不足による生産の遅れが続く。
 設備投資は、半導体関連の大型案件が寄与して増加。生産も電子部品・デバイスが高水準で推移し、持ち直している。住宅投資は下げ止まり、公共投資は高水準で推移、雇用・所得は弱い動きで、それぞれ判断を据え置いた。
 下田尚人支店長は今後の見通しについて「大都市圏を中心に感染状況が厳しいため、観光の改善が期待できるのは10月以降」とした上で、「人の動きは鈍く、経済の改善はゆっくりとしている」と述べた。
 下田支店長は13日付で本店決済機構局への異動が発令されたが、22日まで長崎支店長を務める。