合志市での創業、応援します 市や商工会など連携 個別に相談、資金補助も

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ソフトクリームが評判でリピーターも多い「kumamoto milk」。代表の渡邉紗也さん(右)が5月に創業した=合志市

 熊本市のベッドタウンといわれる合志市内で、新しい店や会社を立ち上げる人が増えている。市は商工会や金融機関などと連携し、市内でビジネスチャンスを狙う創業者を後押ししている。

 5月、御代志にオープンしたソフトクリーム専門店「kumamoto milk」は、連日行列ができる人気ぶりだ。こだわりの牛乳で作る濃厚なソフトクリームと毎日手焼きするコーンが評判で、季節ごとに中身が変わるパフェもリピーターを生んでいる。代表の渡邉紗也さん(21)は、合志で開店した理由を「熊本市だけでなく県北からもアクセスしやすい。住宅も増えており、さらに発展すると思った」と語る。

 合志市はこういった創業の動きを加速させようと、2020年度に市商工会や県よろず支援拠点、金融機関などと「創業支援チーム」を結成。電子商取引(EC)サイトや法律に関するセミナーのほか、前年度(50件)の4倍以上となる延べ214件の個別相談に対応し、創業に向けた助言などをしてきた。

 資金面では、創業の際に掛かる設備費などの補助や融資制度などを整備。市の事業を利用して、20年度に9社が起業した。前年度は1~2社で、「事業の周知が進んだ」と市商工振興課。市商工会は「合志で創業が相次ぐのは、人口増加の影響が大きい。新型コロナウイルス禍でも集客が見込めると考える人が多いのだろう」とみる。

創業相談の窓口がある市商工会も入居する「ルーロ合志」に事務所を構える森田真代さん(右)、坂上くみかさん=合志市

 病気療養中の女性向けの衣料ブランド「kokomyu」を市内で立ち上げた森田真代さん(52)、坂上くみかさん(49)姉妹も、起業前に市のセミナーに参加し、個別相談に何度も通った。

 「ブランドを作りたいという思いはあったが、何から始めれば良いか分からなかった」と姉妹。縫製工場の情報や販売までの手順などを一つずつ学んだという。商品のデザインの一部は意匠登録しており、「知的財産の知識もセミナーで学んだ。自力では限界があり、身近に相談できる場があるのは心強かった」と口をそろえる。

 市は本年度も個別相談を中心に支援事業に力を入れており、同課は「住宅開発で人口は伸び続けており、創業は今後さらに増えるはず。制度や窓口の周知を進め、ワンチームで後押ししたい」としている。(深川杏樹)