「森林の力未来へつなぐ」 田辺市が森づくり構想案公表

豊かな森林と里山が広がる集落(15日、和歌山県田辺市中辺路町近露で)

 和歌山県田辺市は、森林施策の将来像を示す「森づくり構想」案を公表した。国の「森林経営管理制度」創設を受け、国から配分される「森林環境譲与税」などを活用して計画的に施策を進めていくために策定する。24日まで、案に対する市民の意見を募集している。

 基本理念は「恵みへの感謝と、守り・はぐくむ誇りを胸に、森林の力を未来へつなぐ」。豊かな恵みを与えてくれる森林に感謝しながら、森林と関わる暮らしがかけがえのないものであることを誇りに思い、地域にふさわしい森林の姿と力を未来へつなぐ―としている。

 基本方針は「環境」「社会」「経済」の三つ。これらの方針に基づき、今後10年間に優先して取り組む基本的施策として、適正な森林管理▽熊野古道の文化的景観の保全▽林業の担い手育成▽地域産材の利用推進▽木材の流通・加工の支援―などを挙げている。

 構想案は、市山村林業課(大塔行政局内)と各行政局産業建設課で閲覧できる。市ホームページにも掲載している。

 意見を提出できるのは、市内在住や在勤、在学している人ら。メール、ファクス、郵送で送付する。電話での受け付けはない。

 提出、問い合わせは、市山村林業課(0739.48.0303)へ。

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