茂木健一郎氏が〝親ガチャ〟に持論「叫ばれる1番の原因は受験」

茂木健一郎氏(東スポWeb)

脳科学者の茂木健一郎氏が15日、自身のユーチューブチャンネル「茂木健一郎のもぎけんチャンネル」に公開した動画で、「親ガチャ」について自身の見解を語った。

「親ガチャ」とはソーシャルゲームのキャラクター入手方法「ガチャ」になぞらえ、子どもは親を選べない、生まれる境遇は運任せという意味を表現したワードで、ネット上を中心に話題になっている。

茂木氏はまず親の資質や経済状況、趣向が異なることは当然だとし、「親ガチャというのは統計的に親(の資質)がバラけてるというのを現してるだけ」と説明。

続けて、それぞれ違った家庭で育った子どもたちをならすことが教育機関の役割だと説明した上で「(親ガチャが叫ばれる)1番の原因は受験とかだと思うんですよね」と断言。「そもそもペーパーテスト偏重の受験っていうのは問題だと思ってますし、それによって受験産業ってのがはびこってる」「塾に行って受験しないとその後のエスカレーターに乗れないって社会は絶対におかしい」と持論を展開した。

「親ガチャ」が叫ばれなくなるためには「子どもは社会全体で育てる意識を持たないと」とした茂木氏。「子どもの育みの例えば芸術体験だとか、スポーツ体験だとか、様々な経験が家庭環境じゃなくて社会全体で提供できる体制を作ることによって自然に親ガチャという言葉がなくなっていくのかな」とコメントした。

その上で「(子どもが親ガチャと言うのは)不謹慎だっていうことはあるかもしれないけどそれは違うんですよね。そういうことを子供に言わせる社会のほうが悪いとぼくは思うんですよね」と締めくくった。

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