上越青年会議所が新潟県上越市長選立候補予定者2人を招いて討論会を開催

討論会の様子

公益社団法人上越青年会議所(新潟県上越市、岩﨑敏久理事長)は15日、今年10月31日投開票の上越市長選に立候補する前上越市副市長の野澤朗氏と元上越市議会議員の中川幹太氏を招き、上越文化会館で市政についての討論会を実施した。

最初の挨拶で野澤氏は、「2005年の合併時には担当課長として手腕を発揮したが、現状は編入された周辺の13区などがうまく機能していない」と評価し、「なんとかすべきだ」と話した。一方、中川氏は「企業からの支援や、政党や組織からの推薦ももらわない。しがらみのない選挙をやりたいためだ」と以前から一貫して語る。

討論会では「市内経済の活性化」、「持続可能なまちづくり」、「未来の子どもたちのためにどうするか」、「ふるさと納税」の4つのテーマについてなどが議論された。

まず、市内経済の活性化について野澤氏は「移住に関しては、就任したらまずプロジェクトチームを作りたい。また、観光については、妙高市と一体となって広域にやっていく必要がある。さらに、プレミアム商品券などを打ち続けることが必要だ」と話した。

中川氏は「コロナで縮小している業界にテコ入れして、つぶれないようにしなかればいけない。また、起業ができるようにし、行政が就職の第1候補になっているようではいけない。さらに、市には魅力はたくさんあるので、よそから来てもらい、お金を落としてもらうようにしなければならない」と話した。

野澤朗氏

中川幹太氏

ふるさと納税について野澤氏は「目標額10億を掲げている。25%が返礼品であり、およそ2億5,000万円の新しいマーケットが生まれる。新しいビジネスチャンがある」と話した。中川氏は「現代は万が一が起こる時代だ。都会の人たちは、災害に会うというなどの不安がある。もし可能なら、返礼品として、上越市に避難してもいいというものがあってもいい」と提言した。

最後にフリートークとなり、中川氏は「副市長は市役所職員からなってもらいたい。また、副市長との対立軸で、民間から登用して諮問委員会を作りたい」と話した。

この日の討論会の様子は、上越ケーブルビジョンで26日20時から放送されるほか(以降全4回放送)、上越青年会議所のYouTubeチャンネルで同日同時刻に配信される。

今秋の上越市長選をめぐっては、現職の村山秀幸市長がすでに今季限りの勇退を表明。今回参加した野澤氏と中川氏が立候補のほか、元上越市長で現在上越市議会議員の宮越馨氏の動向も注目されている。

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