広島・正隨優弥外野手(25)が指揮官の抜てきに〝一発回答〟で応えた。15日の中日戦(バンテリン)に「3番・左翼」で2試合連続で先発出場。3ランを含む4打点を挙げる大活躍でチームの連敗を4で止め、3年目にして初のヒーローとなった。
0―3の5回二死一、二塁で相手先発笠原から反撃のノロシとなる右前適時打を放ち、1点を返す。さらに最大の見せ場は2点を追う7回だ。一死一、二塁から3番手・福の初球、139キロ直球を叩くと、打球は左翼へ突き刺さる逆転1号3ランとなった。「自分のスイングで捉えることができて良かった。昨日ふがいない結果だったので何とか取り返してやろうと思った」と、してやったりの表情を浮かべた。
ウエスタンではリーグ2位の11本塁打を放つなど、70試合で打率2割9分3厘、40打点の好成績を引っ提げて9日に再昇格。ところが、一軍では自慢の長打力が発揮できず、この試合前までは打率は1割にも満たず、前日14日はプロ初のクリーンアップを任されて硬くなったのか、4タコに倒れた。
それでも佐々岡監督は周囲からの批判も覚悟で正隨を3番で起用。前日は「打撃が良くて上がったわけだし、使ってみたかった。本人にとっても、こういうチャンスをモノにできるかというところだと思う」と期待を寄せていた。
もっか売り出し中の坂倉、小園、林は左打者とあって、主砲・鈴木誠に続く右の大砲候補に正隨が名乗りを上げた。