「口パクはお断り」「演技は試験で測れない」=芸能人の「資格証」制度導入めぐり論争―中国メディア

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2021年9月15日、中国新聞網は、中国の芸能界でスキャンダルが頻発している問題で、芸能人の資格認証制の是非をめぐる議論がネット上で繰り広げられていると報じた。

記事は、中国文芸評論家協会などが開催した「ファンコミュニティーガバナンス」に関するシンポジウムで、北京演出業界協会の張海君(ジャン・ハイジュン)が、芸能業界の従事基準を厳格化して、芸能人に対する資格認証制度を導入し、芸能人が資格を取得するに当たり、思想、政治、理論、専門性、道徳修養などの研修を受けさせ、登録管理を行うことを提案したと伝えた。

そして、張氏の提案が中国のネット上で議論を呼び起こし、多くのネットユーザーが「公務員や教員だって資格制度があるのだから、芸能人にも制度を設けて然るべき」「俳優業だけでなく、歌にも必要だ。音痴や口パクのコンサートはお断りだ」などの賛成意見を寄せたと紹介している。

一方で、映画監督の賈樟柯(ジア・ジャンカー)氏はこの提案に異議を唱えており、先日のインタビューの中で「芸術創作はひとくくりに規制できるものではなく、人為的ハードルを設け過ぎてはいけない。芸能界の秩序の乱れは別の方法で解決すべき」との見解を示し、13日にも改めて「役者の能力を試験で測るべきではない。試験の方法や基準を定めることができないからだ。法律や道徳的などで縛りを与えればいい。行政の資源を浪費してはいけない」と発言し、これに多くのネットユーザーが賛同したと伝えた。

記事はまた、中国の芸能界でスキャンダルが相次ぎ、当局が取り締まりを強化し始めたことについて、多くのネットユーザーが「芸能人になるためのハードルが低すぎる」「口パク、棒読みのセリフ、合成画像だらけの演技」など、俳優や歌手の能力の低さに対して不満を覚えていると紹介。中国映画家協会会長の陳道明(チェン・ダオミン)氏が先日「再生回数ばかり追い求めるタレントや、外側のパッケージングばかり施された『プラスチック俳優』が、優秀な芸能人やクリエイターの名誉を傷つけ、業界内の風紀を乱している」という突っ込んだ発言を行ったことを伝えている。(翻訳・編集/川尻)