ロボバリスタがいれたコーヒーはいかが JR東日本が東京、横浜駅で市場調査 シンガポールのスタートアップ企業と協業

視覚的にも楽しめるロボバリスタの外観とコーヒーマシン

コロナ禍で変わるニューノーマル(新しい日常)への対応として、鉄道事業者各社が力を入れるスタートアップ(ベンチャー)企業との協業。今回は紹介するのは、海外のロボット開発企業の話題。

JR東日本は、これまでの国内から連携先を海外企業に広げ、第1弾としてシンガポールのフードロボット開発会社・Crown Technologies Holding(クラウン・テクノロジーズ・ホールディングス=クラウン社)と共創。東京駅と横浜駅で、無人化・省力化したコーヒーマシンロボットの市場調査に乗り出す。

駅をビジネス創発と発信の拠点とする、「Beyond Stations 構想(ビヨンドステーション)」の新展開。JR東日本は国内で企業や研究機関が共同利用する、コワーキングスペースを提供するが、同じ取り組みを海外で実践。シンガポールのOne & Co(ワンアンドコー)でのミーティングから、クラウン社に着目した。JR東日本グループの海外現地法人・JR東日本東南アジア事業開発は2020年12月、クラウン社と資本業務提携している。

JR東日本が、東京、横浜の両駅で市場性を見極めるのはクラウン社のロボバリスタ「Ella(エラ=愛称名)」。幅3メートル、奥行き1.5メートルのボックスに、コーヒーのドリップ装置やタッチパネルをコンパクトにまとめた。

注文方法は、スマートフォンによるモバイルオーダーまたはタッチパネル方式で、ロボットがいれる様子など視覚的にも楽しめる。コーヒー代金は、クレジットカードや交通系ICカードで支払う。

JR東日本は、市場調査の開始時期として2021年12月を予定。コーヒーロボットの普及に向けては、クラウン社と共同での日本法人の立ち上げを構想する。

画像:JR東日本
記事:上里夏生

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