車中泊用マットの選び方を知ろう! 筆者おすすめのマットや車種専用ベッドキットも紹介

車中泊で重要になるグッズの1つに、マットが挙げられます。マットの寝心地が悪いと、翌朝体が痛かったり、疲れが取れず帰りの運転に支障が出たりと、せっかくの楽しい気分が台無しになってしまうことも。そんな事態を避けるためにも、今回紹介する車中泊用マットの選び方を読んで、ご自身に合ったマットを探してみてくださいね!

車中泊用マットの選び方! サイズや段差解消のための厚さなど5つのポイントを紹介

まずは、車中泊用マットの選び方について解説します。

マットを選ぶときのポイントは、サイズ・厚さ・フォームの有無・断熱性(R値)・空気の入れ方の5つ。それぞれ順番に解説していきます。

車中泊用マットの選び方【1】サイズ

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車中泊用マットの選び方で大切なポイントの1つ目は、サイズです。

車中泊マットを選ぶときは、車内に収まるサイズであることが大前提!

まずは、マットの購入前に、車内のどこに寝床を確保するかを決めましょう。場所が決まったら、寝床の縦横のサイズを確認します。

寝床として使えるスペースは、車種によって異なります。

筆者の愛車である日産エクストレイルは、SUVで車体は大きめ。ただ、寝床として使える荷台の奥行は、最大で175cmです。そのため、身長が176cmの筆者は、荷台に斜めに寝ることになります。

一方、軽自動車で車中泊をする場合、助手席を倒して寝床を確保する場合が多いです。室内長を最大限使用できるので、背が高い人でも楽に寝られることもあるなど、車種によって寝床のサイズはさまざま。

ご自身の車種や体格に合わせて寝床の場所を決め、マットのサイズを選びましょう。

▼こちらの記事ではエクストレイルでの車中泊を詳しくご紹介!

車中泊用マットの選び方【2】厚さ

筆者撮影

車中泊用マットの選び方で大切なポイントの2つ目は、厚さです。

前述しましたが、軽自動車の場合、助手席を倒して寝床を確保する場合が多いです。助手席を倒した車内は、完全にフラットな床になるわけではなく、シートの凹凸の上に車中泊用マットを敷くことになります。

シートの凸凹がある状態で薄いマットを使用すると、ダイレクトに凹凸を体に受けるため、快適な睡眠とは程遠い状態に。

そのため、助手席を倒すなど寝床がフラットではない場合は、厚さ10cmほどのマットが望ましいです。

ただし、厚いマットになるとサイズが大きく、値段が高くなる傾向にあります。また、筆者のように、完全にフラットな寝床を確保できる場合は、厚さが5cmほどのマットでも快適に眠れます。

厚いマットは、収納サイズが大きめになりがちですが、車移動が前提の車中泊では、収納サイズが大きくてもさほど問題にはなりません。

厚さは5cm以上の寝心地の良いもので、寝床となる床の状態に合わせて選ぶようにしてくださいね。

車中泊用マットの選び方【3】フォームの有無

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車中泊用マットの選び方で大切なポイントの3つ目は、フォームの有無。前述の厚さに加え、フォームが内蔵されているかどうかも、寝心地に直結します。

フォームとは、マットの内部に内蔵されている断熱材のこと。フォームの素材には、ウレタンなどが使用されていることが多いです。

同じ厚さでも、空気のみで膨らむエアマットと、フォームが入ったマットでは、寝心地は変わってきます。フォームがあることで、マットの安定性が高まり、より快適な寝心地を得られます。

寝心地を重視して車中泊用マットを選ぶときには、フォーム入りのマットを選ぶのがおすすめです。

車中泊用マットの選び方【4】断熱性(R値)

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車中泊用マットの選び方で大切なポイントの4つ目は、断熱性(R値)です。

R値とは、マットの断熱性を示す数値のこと。R値が高いほど断熱性が高く、寒い環境下でも使用できるということになります。

R値の基準は、以下の通りです。

  • 2.0未満:心地よい夏の条件下での使用に適している
  • 2.0以上:真夏と真冬の間に使用(3シーズンモデル)
  • 4.0以上:雪の上や寒い環境下
  • 6.0以上:北極などの極寒の地

真冬にも車中泊をする人の場合、R値もマットを選ぶときの重要な基準になります。筆者の場合、真冬のゲレンデ近くの道の駅で車中泊をすることもあるため、R値が6.0のマットを選びました。

ご自身が車中泊をしたい時期や場所を踏まえて、選んでみてくださいね。

ただし、R値はあくまでも基準です。寒さの感じ方は人それぞれ。寒さが苦手な人は、R値が高めのマットを選んで、防寒対策をしっかりとしておきましょう。

車中泊用マットの選び方【5】空気の入れ方

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車中泊用マットの選び方で大切なポイントの5つ目は、空気の入れ方です。

マットの空気の入れ方は、大きく分けて2種類。1つは空気を最初から最後まで注入する必要があるエアマット、もう1つはセルフインフレータブル(自動膨張式)マットです。

狭い車内で、最初から最後まで空気を入れるエアマットを準備するのは、少し大変です。

その点、セルフインフレータブルマットであれば、バルブを開けるだけで、自動で膨らんでくれます。自動で膨らんだあとは、好みの固さになるまで多少の空気を入れて、調整するだけ。

準備の簡単さを考えると、セルフインフレータブルマットは優秀です。

フォーム入りのマットであれば、セルフインフレータブルマットであることが多いです。また、10cm程度の厚さがあるフォーム入りのマットであれば、ポンプサック(空気を入れるためのバッグ)が標準装備となっていることも。

手軽な準備で快適な寝心地を確保するために、車中泊用のマットには、セルフインフレータブルマットを選ぶことをおすすめします。

車中泊におすすめのマット6選! それぞれのマットの特徴も解説

ここからは、車中泊キャンパーである筆者がおすすめする車中泊用マットをご紹介!

先に解説したマットの選び方の5つのポイントを踏まえ、おすすめマットを6つ厳選しました。

おすすめ車中泊マット【1】圧倒的なR値!サーマレスト『モンドキング3D』

サーマレストの『モンドキング3D』は、R値7.0の圧倒的な断熱性が特徴のマット。今回ご紹介するマットの中で、一番高いR値です。

また、モンドキング3Dは厚さが11cmであることに加え、表面の素材にはストレッチニットを使用しているため、寝心地は抜群。筆者はアウトドア専門店で試したことがありますが、かなり快適な寝心地でした。

さらに、収納バッグがポンプサック機能を兼ねています。そのため、セルフインフレータブルである程度まで膨らんだあと、好みの厚さまでふくらませる作業がとても簡単。

わざわざポンプサックを買い足す必要がないのは嬉しいですね!

強いて欠点を挙げるとすれば、小さめのサイズがないこと。モンドキング3Dは2サイズ展開で、小さいサイズでも幅63cm×長さ196cmと、マットの中では大きめのサイズです。

他にはない極上の寝心地を得られるマットのため、モンドキング3Dが合うサイズの車であれば、かなりおすすめです!

おすすめ車中泊マット【2】バランスが取れたマット!サーマレスト『ラグジュアリーマップ』

モンドキング3Dと同じくサーマレストから販売されている、『ラグジュアリーマップ』もおすすめです。

ラグジュアリーマップの特徴を一言で表すと、非常にバランスが取れたマットです。

ラグジュアリーマップのR値は6.0で、極寒の地でも使えるほどの断熱性。さらに、厚さは7.6cm。モンドキングと同じく、表面にはストレッチニットを使用しており、寝心地もバッチリです。

収納バッグにポンプサック機能はついていませんが、幅51cm×長さ183cmのレギュラーサイズも用意されており、多くの車種で使用できます。

十分な断熱性、ほどよい大きさや快適な寝心地と、さまざまなポイントにおけるバランスがよいです。車中泊用マットはどれを買えばよいか迷ったら、ラグジュアリーマップを購入しておけば間違いないでしょう!

おすすめ車中泊マット【3】サイズが豊富!シートゥーサミット『コンフォートデラックスSIマット』

車中泊におすすめのマット3つ目は、バランスのよさとサイズ展開の豊富さが魅力な、シートゥーサミットの『コンフォートデラックスS.I.マット』。

コンフォートデラックスS.I.マットのR値は6.5と、かなり高い断熱性を誇っています。また、厚さ10cmに加え、表面にストレッチニットを採用し、快適な寝心地を実現。

さらに、コンフォートデラックスS.I.マットの大きな特徴として、サイズ展開が豊富であることが挙げられます。

一番小さなレギュラーワイドが幅64cm×長さ183cmで、ソロ車中泊に最適。一番大きなキャンパーバンサイズでは、幅115cm×長さ201cmと、2人での車中泊でも使える広さです。

軽自動車のようなコンパクトな車から、ハイエースのような大きな車まで、幅広く適応します!

おすすめ車中泊マット【4】細部にまでこだわった使い心地!NEMO『ローマー』

高い快適性を誇るキャンプギアブランド、NEMO(ニーモ)から販売されている『ローマー』もおすすめです。

ローマーは、R値は6.0で暑さは10cmと、1年中安心して使えるスペック。さらに、細部にまでこだわって作られ、使用感がとても快適であるのが特徴的です。

マットに入れた空気の量を調整するアジャストバルブは、横たわったまま空気の量を調整できるようにデザイン。また、フォームには縦横2方向の肉抜き加工を施し、一般的な同サイズのマットに比べて、収納サイズがコンパクトになるなど、とことん使いやすさに工夫がされています。

さらに、付属品が充実しているのもローマーの魅力。ポンプサックに加え、収納時にマットが広がらないようにとめるコンプレッションバンドや、マットに穴が開いたときの修理キットも付属します。

おすすめ車中泊マット【5】コスパ抜群!FIELDOOR『車中泊マット』

コスパ重視で選ぶなら、FIELDOOR(フィールドア)の『車中泊マット』がおすすめです!

フィールドアの車中泊マットは5cm・10cmの厚さがあり、それぞれS・M・Lの3サイズ展開。さらに、ブラウン・ブラック・カーキ(カーキはSサイズのみ)の3色があって、カラーバリエーションも豊富です。

自分好みの厚さ・サイズ・色が見つかる豊富なバリエーションの車中泊マットですが、なんと、厚さ10cmのMサイズでも、1万円を切る価格で購入が可能です。

ただし、公式ホームページにはR値の記載がなく、断熱性については不明。

冬場の使用にはやや心配な部分もあるものの、電気毛布などを使用すれば寒さ対策は可能です。コスパを最優先したいという人には、ピッタリのマットではないでしょうか。

おすすめ車中泊マット【6】車中泊専門店が登場!オンリースタイル『車中泊専用マット』

最後に紹介するのが、オンリースタイルの『車中泊専用マット』です。

オンリースタイルは、「車中泊を快適にするグッズ&車中泊用電源の専門店」。車中泊に特化した枕やサンシェード、サブバッテリーなど、車中泊にあると便利なグッズが取り揃えられています。

そんなオンリースタイルから発売されている車中泊専用マットは、セルフインフレータブル式のマットです。

高密度ウレタンフォームで作られた厚さ10cmの車中泊専用マットは、凸凹がある寝床でもフラットで快適な寝心地を実現できるようこだわって作られています。また、表面はサラサラした生地、裏面はスウェード生地になっており、季節に合わせて両面使える工夫も!

その他、マットに穴が開いたときのリペアキットが付属するのも嬉しいポイントです。

R値の記載がなく、断熱性は定かではありませんが、車中泊専門店の品質が気になる人は試してみてはいかがでしょうか!?

【車中泊用マットの選び方番外編】車種によっては専用のベッドキットも◎

実は、車種によっては専用のベッドキットもあります。

ベッドキット専門店のMGR Customsは、数多くの車種に合わせたベッドキットを作成しています。

筆者は、スズキのスペーシアカスタムで車中泊をしているYouTubeチャンネルで、MGR Customsのベッドキットを知りました。

車内すべてをフラットな居住空間にしたり、運転席はそのままで助手席側だけベッドモードにしたりと、車内アレンジも可能。クッション材が入っているため、ここまで紹介した分厚いマットではなく、クローズドセルタイプのマットなどでも快適な寝心地を得られそうです。

残念ながら、筆者の愛車であるエクストレイルT31専用のベッドキットはありませんが、ご自身の愛車専用のベッドキットがあれば、候補に入れてみるのも良さそうですね。

▼MGR Customs公式サイト

車中泊用マットを正しく選んで快適な車内空間を作ろう!

筆者撮影

今回は、車中泊用マットの選び方を解説しました。

車中泊マットを正しく選べば、車中泊でも快適な睡眠を得られます。

車種専用のベッドキットも含めて、ご自身に合った車中泊用マットを選んでくださいね。

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