12歳以上の子どもにコロナワクチン接種を 沖縄の小児科学会などが共同提言

 沖縄県内の小児科医療に関わる沖縄小児科学会と県小児科医会、県小児保健協会の3団体は15日、県庁で会見し、12歳以上の新型コロナウイルスワクチン接種を推奨する共同提言を発表した。感染力の強いデルタ株の拡大で、第5波における小児の感染者は急激に増加。中には重症化する例もあるといい、ワクチン接種の意義を訴えた。

 提言では「私たち小児科医は、ワクチンを接種するメリットが副反応や接種を受けず罹患(りかん)した時のリスクを大きく上回ると考える」として、12歳以上のワクチン接種を推奨した。接種のメリットとデメリットを本人と保護者(養育者)が理解することが大切として、メリットに、高い予防効果や周囲を守ることに繋がるなどを挙げた。

 デメリットに発熱や接種部位の痛み、筋肉痛、倦怠(けんたい)感、頭痛が認められることがあるが、いずれも2~3日で軽快するという。県小児科医会の浜端宏英会長は「県内の20歳未満の発生率は30%を超え、小児の患者は家族ぐるみで発症することが多い。子どもたちを守るため、ワクチンが打てる年齢の人は早めに打ってもらうことが大切だ」と述べた。

© 株式会社琉球新報社