サウジアラビアがF1買収を検討か。スイスメディアが伝える

 スイスの『Blick』は、サウジアラビアがF1を現在の商業権保有者リバティ・メディアから買い取りたいという意向を持っていると伝えた。

 元F1最高権威者バーニー・エクレストンの親しい友人でもあるベテランのF1記者ロジャー・ブノワは、アメリカのリバティ・メディアが2017年にCVCキャピタル・パートナーズとエクレストンからF1を買収して以来、F1はあまり進化していないと主張している。さらにリバティはF1への関心を失ってきているのだと、彼は報じた。

「アメリカの人々は数十億ドルのおもちゃに興味を失ったようだ」とブノワは書いている。
「アメリカ人たちからそれを買収するため、サウジアラビア人たちがドアの前にスーツケースを持って立っている」

 彼はそれを“衝撃のニュース”と表現しているが、今後のスケジュールの可能性や契約の構成、また契約当事者についての洞察や明確な情報は記されていない。

F1サウジアラビアGPの開催地ジェッダ・ストリート・サーキットのレイアウト

 ブノワはまた、サウジアラビアがF1を所有することになれば、必然的にアジアや中東地域でのレースが多くなるだろうと予想する。

 中東でのグランプリはすでに増えつつある。バーレーンとアブダビはF1カレンダーにおけるポジションを確立しており、今年はサウジアラビアが12月3~5日に初めてF1を開催する。

 今年も新型コロナウイルスのパンデミックのために数レースが中止されたため、F1はカレンダー変更を強いられ、現時点でも11月開催の第20戦の枠が未定のままだ。そこに入るのはカタールであると考えられており、そうなればシーズン終盤3戦が中東での開催となる。

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