ミズノが〝新領域〟を開拓中 霧島酒造など企業用ユニホームを制作

ミズノ新ユニホーム(ミズノ提供)

スポーツメーカーのミズノが〝新領域〟でも活動の幅を広げている。

ミズノは1997年から従業員用ユニホームの企画、販売を行う専門部門を設置。約700社以上に納品するなど、年々事業を拡大しており、9月からは本格芋焼酎・黒霧島などで知られる霧島酒造もミズノが制作した従業員用ユニホームを着用している。

別領域の事業にも見えるが、ミズノの担当者は「スポーツウエアの開発ノウハウを活用し、身体の動きやすさや快適性を追求した素材を採用している」と相違点を解説した上で「各企業が福利厚生の観点から従業員のユニホーム等の支給品の安全性や快適性を重視するようになった」と明かした。

さらに、厚労省が6月から食品等事業者への衛生管理制度を厳格化(HACCP完全義務化)したことも追い風に働いているという。同担当者は「安全基準が今まで以上に厳しくなった。霧島酒造さんの場合はボタンやポケットを完全になくして、異物混入がないように新しいものに変えた。その中で、動きやすさや伸縮性などのスポーツ用途のところに興味を持っていただいた」と説明した。

評判も上々で霧島酒造品質保証部の木元篤志氏は「食品安全に配慮した仕様はもちろんのこと、着用する全ての社員から収集したデザインや機能性、快適性への要望を実現しました。色は霧島酒造コーポレートカラーをベースにオーダーカラーを採用し社員としての士気を高めるものとなっています」とコメント。今後はスポーツの場以外でも、ミズノのユニホームを目にする機会が増えるかもしれない。

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