毎年恒例のオーストラリアで最も権威のある音楽授賞式“ARIAアワード”が、現地時間 2021年11月24日に開催されることが決定し、今年の授賞式では従来の形式にいくつかの本質的かつ先進的な変更が加えられることもあわせて発表された。
今年のARIAアワードでは、ARIAの協会審査員によって選考されるジャンル別部門を初めて廃止。また、これまでの“最優秀女性アーティスト賞”と“最優秀男性アーティスト賞”という性別によって分けられていた2つの部門は、“最優秀アーティスト賞”へと統合され、候補者の定員も5名から10名へと増えることになった。
ARIAアワードから発表された声明には、平等を目指しながら、現代の音楽業界の多様性を反映していきたいという願いを込めてこう記されている。
「これにより、すべてのアーティストが、その作品にふさわしい評価を受ける機会を平等に得ることができるようになります」
ARIAの最高経営責任者であるアナベル・ハードは、米ビルボードのインタビューで次のようにコメント。
「ノンバイナリー(男性・女性の二者択一に収まらないジェンダー)のアーティストを完全に排除した、性別に基づく部門でアーティストを選出する時代は終わりました。音楽業界は、全ての人にとってより平等且つ包括的、安全で協力的な空間を求めています。ARIAは、ARIAアワードをはじめとするすべての活動において、それを実現するための努力をしていきます」
さらに彼女は、2021年度のARIAアワードが、対面式のセレモニーではなく、YouTube Musicと提携した革新的なデジタル・イベントとしてYouTubeで生配信されることに言及し、こう述べている。
「私たちは今、パンデミックの渦中で生活しています。私たちの思いとは裏腹に、直接集うかたちでイベントを開催するのは現実的ではありません。私たちは、YouTubeが提供するスペシャルな機能を最大限に活用しながら、これまでやってことがなかった様々なことにチャレンジしていきます」
2021年度のARIAアワードのノミネーションは10月6日に発表される。過去の受賞者および候補者には、テーム・インパラ、ルエル、フルーム、トロイ・シヴァンなどのオーストラリア出身アーティストに加え、ビリー・アイリッシュ、ジャスティン・ビーバー、ザ・ウィークエンド、ホールジー、テイラー・スウィフトなどの国際的なアーティストが名を連ねている。
Written By Larisha Paul