「2021 世界体操・新体操選手権北九州大会」ラッピングバスの運行がスタート

10月に北九州市で開催される「2021 世界体操・新体操選手権北九州大会」。第50回世界体操競技選手権大会・第38回世界新体操選手権大会が同時期に同一都市で開催されるのは、史上初とのことです。

この記念すべき大会をより盛り上げるために、また、市民の皆さんに大会を知ってもらうために、北九州市営バスでラッピングバスが運行されることになりました。

ラッピングバスの運行開始に合わせ、9月16日に北九州市役所で行われたラッピングパス出発式を取材しました。

車体の選手たちの写真はもちろん、車内のポスターにも注目

式典の開始に合わせ、関係者と報道陣の前にラッピングバスが姿を現しました。バスの車体の片面には東京オリンピックに出場した体操の内村航平選手、橋本大輝選手、村上茉愛選手、もう片面の車体には新体操のフェアリージャパンの選手の写真がデザインされています。

バスの車内には、西日本工業大学でデザインを学ぶ学生が手掛けたポスターが掲示されていました。ポスターは「つり輪とつり革の大きさ」「平均台と点字ブロックの幅」を比較したデザインのものです。

東京五輪で活躍した日本代表選手らが集まる大会をラッピングバスで盛り上げたい

ラッピングバスの前で行われた式典では、まず北九州市市民文化スポーツ局スポーツ担当理事の三浦隆宏さんが「東京オリンピックで活躍した体操・新体操の日本代表選手、さらには世界中の強豪選手たちが集まり、来月18日から世界体操選手権、27日から世界新体操選手権が北九州市で開催されます。我々も準備をしながらワクワクドキドキが止まらず、大変楽しみにしています」と挨拶。

「大会開催にあたっては、新型コロナ感染症対策をしっかり行い、選手たちが安心して演技ができるように、また市民の皆さまも安心して楽しめるように、しっかり準備を進めていきたい。今日出発するラッピングバスが街なかを走ることで、市民だけでなく、北九州市を訪れた方々にもこの大会を認知していただき、機運の醸成が高まっていくことを願っています」と話しました。

地元学生による“デザインの力”で願う、大会の成功

続いて挨拶を行ったのは、西日本工業大学デザイン学部デザイン学科の学科長・中島浩二さん。

「体操・新体操の世界選手権が地元で行われることから、地元のデザインを学んでいる学生たちがどうデザインで盛り上げるかということを考え、ラッピングバスの中のポスターを担当しました。制作にあたり、体操・新体操について調べると、オリンピックで盛り上がってよく見ていたにも関わらず、知らないことがあまりにも多く、私たちも勉強になりました。そこで、つり輪の大きさ、平均台の幅などを皆さまに実感していただけるように工夫してデザインしました。“デザインの力”でみんなが盛り上がって大会が成功することを祈っています」と話していました。

その後、三浦さん、中島さん、北九州市交通局局長・福本啓二さんの3人によるテープカットが行われ、ラッピングバスが街へと走り出し、式典は終了しました。

車内のポスターデザインを手掛けた大学生のコメント

車内に掲示されているポスターのデザインを手掛けたのは、西日本工業大学デザイン学部デザイン学科3年の諸永大和さん。残念ながら式典には欠席でしたが、大会や作品に対する想いを綴ったコメントを寄せてくれました。

北九州で史上初となる「世界体操」「世界新体操」の同時開催ということで、このコロナ禍で無事に成功してほしいという想いや、より多くの人に体操のことを意識してもらいたいという想いを込めて作成したそうです。

一般の人に向けてどうすれば世界体操と新体操を面白いように伝えることができるかを考えた結果、“つり輪”と“つり革”の大きさや、“平均台”と“点字ブロック”の幅など、普段目にする身近なものと、世界体操と新体操で使われる器具を比べることで、体操のことをより身近に感じることができるのではないかと諸永さんは思い、この作品を制作するに至ったと言います。

実際にポスターが掲出されると聞いた時、あまりこのような体験をしたことがなかったため、初めは現実感がなかったと言う諸永さんですが、「今回のことで自分の成長を実感でき、これからもデザインの勉強を頑張っていこうと思いました」とのことです。

ラッピングバスの運行期間は10月末まで

「2021 世界体操・新体操選手権北九州大会」ラッピングバスの運行は、世界新体操選手権の最終日となる10月31日までを予定。

市営バスの運行路線でその姿を見ることができますが、いつどこを走っているかは公表されていないため、見かけた人はラッキーです。さらに運よくラッピングバスに乗車した人は、車内に貼ってあるポスターまでじっくり見てくださいね。

また、来週以降、北九州モノレール・西鉄バス・筑豊電気鉄道の車両にも選手たちが登場します。さらに、明日9月17日からは市内各所で「2021 世界体操・新体操選手権北九州大会」の装飾もスタート。大会を盛り上げるべく、街なかが世界体操・新体操一色に染め上げられます。

※2021年9月16日現在の情報です

(北九州ノコト編集部)

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