【ミャンマー】通信傍受の起動要請が撤退理由、テレノール[IT]

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ノルウェーの通信大手テレノールは15日、先に発表したミャンマー事業の売却について、事業継続は不可能であるとあらためて表明した。国軍が使用する通信傍受装置を稼働して事業を行うことはできないと説明し、売却手続きを進める方針を明らかにした。

テレノールは声明で、「ミャンマー事業の売却を発表して以降、国内外の関係者から人権尊重や責任あるビジネスなどを理由に事業継続を求める声が上がり、要請に応えるためにあらゆる努力をしてきた」と弁明。

その上で「ミャンマーで事業を継続するためには、国軍が使用する傍受装置を起動しなければならないが、この行為はノルウェーや諸外国の制裁対象となる。当社の規範や価値観にも反するため、断固拒否する」と述べ、ミャンマーでのビジネス継続が不可能だと判断した理由を説明した。

レバノンの投資会社M1グループへの事業売却については、「契約者1,800万人の携帯電話利用を維持し、現法や関連企業に勤める従業員の雇用を守ることができる。ミャンマー社会にとって最も不利益が少ないとの結論に達した」とし、当初の公表通り売却手続きに入る方針を明らかにした。

テレノールは7月、ミャンマー携帯電話サービス市場2位の現地法人テレノール・ミャンマーの保有株式全てを、レバノンの投資会社M1グループに売却すると発表した。しかし、M1グループが出資するミャンマーの会社が国軍系の携帯電話サービス会社と通信塔の整備で用地のリース契約を締結していることや、過去に国軍幹部への寄付を行った疑惑が浮上。市民団体や民主派の市民が、売却を中止するよう求めていた。

ミャンマーの携帯電話サービス市場では、日本のKDDIや住友商事が支援する国営ミャンマー郵電公社(MPT)、テレノール、カタール系「Ooredoo」、ベトナム軍隊通信グループ(ベトテル)とミャンマー国軍系企業が合弁を組む「マイテル(Mytel)」が事業を展開している。