神奈川大(横浜市神奈川区)の学生らが開発した「ハイブリッドロケット」の飛翔(ひしょう)実験が18~20日、秋田県能代市で行われる。開発途上でエンジントラブルがあったり、新型コロナウイルス禍で活動の休止を余儀なくされたりと、困難を乗り越えた末にこぎ着けた。学生たちの技術と夢、情熱を乗せ、ハイブリッドロケット到達高度の国内記録更新を狙う。
ロケット開発は神大航空宇宙構造研究室と宇宙ロケット部の学生計約45人が中心となった。企業で人工衛星の研究開発に携わった経験のある工学部の高野敦教授(47)が指導。部品開発では東京都内の町工場などとも連携した。
ハイブリッドロケットは安全、低コストが特長。爆発の危険がなく、有害ガスも出ないプラスチック樹脂の固体燃料を用いる。このため管理コストなどを低く抑えられるという。
神大では2014年に開発に着手。18年の打ち上げでは到達高度6.2キロを記録した。今回はそれ以来の打ち上げとなり、北海道大の国内記録(8.3キロ)更新を狙う。