米人気ドラマ「グレイズ・アナトミー」主要キャスト降板の衝撃理由が判明

シアトルの総合病院を舞台に繰り広げられる医師たちの人間模様を描き、世界中で人気の米医療・恋愛ドラマ「グレイズ・アナトミー 恋の解剖学」。米国では今月末に第18シーズンがスタートする。そんな長寿ドラマに第1シーズンから10年間、主要キャストの一人ドクター・デレク・シェパード役として出演していた米俳優パトリック・デンプシー(55)が突如降板。当時多くのファンを驚かせたが、その衝撃理由がここにきて明らかになった。

実はドラマ撮影時、パトリックの粗暴な振る舞いにより、共演者らがPTSD(心的外傷後ストレス障害)になったことが原因だったというのだ。

これは当時のエグゼクティブプロデューサーだったジェームズ・D・パリオット氏がリネット・ライス氏による同ドラマ制作の暴露本「ハウ・トゥー・セーブ・ア・ライフ/インサイド・ストーリー・オブ・グレイズ・アナトミー」の中で語ったもの。

今月21日発売の同書の一部を紹介した米芸能誌「ハリウッド・リポーター」によると、「(パトリックは)スタジオのセットをテロ行為のように破壊していたんだ。それで共演者たちがPTSDになってね」とクビになった理由を明かした。

だが、同書によると、パトリックには違った評価もある。同俳優を知る関係者は「やさしく、愛嬌があり、カリスマ的で格好いい」などと評し、同ドラマ第2、第3シーズンにエリカ・ハーン医師役で共演した米女優ブルック・スミスは、自分が同役を降ろされた際には支えてくれ、かばってくれたと語った。

ところが第11シーズン(2014~15年)になると、パトリック演じるデレクがドラマの中心になったことで思い上がってしまったというのだ。前述のパリオット氏は「彼は自分が制作を中断させることもできる立場だと知り、そのことで周囲を威圧した」と指摘。「彼はもうこのドラマに飽きていたんだと思う。毎日撮影現場に来て仕事をするのが面倒臭くなったんだよ」と推測した。

別のエグゼクティブプロデューサー、ジャニーン・レンショー氏は、パトリックと妻役(メレディス・グレイ)の米女優エレン・ポンピオ(51)との不仲も現場が不穏になる原因の一つだったことを明かした。

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